TRIO!! | ナノ

とある冬のお昼過ぎ。


「この場合、ここでCを使って…」


5時間目の数学はかなりキツイ!眠い!静か!

いつも翔とイチャつく右隣のはるちゃんは、眠いのかノートに綴られている文字はみみず状態だし、その前にいる翔は、室温が暖かすぎてなのか、頬をピンク色に染めて夢の中。
てか教科書にヨダレのシミがついてるし。

ふと、八割がおやすみ状態の教室を見渡すと、最前列にいるキノちゃんと目が合った。


「き の ちゃ ー ん !」


口パクして呼んでみると、キノちゃんはキノコヘアーをゆさゆさ揺らして、ぷにぷにな顔で変顔をしてきた。


「ぶふっ!」


思わず吹き出すと、黒板とお喋りしていた先生やクラスの何人かが反応したから、慌てて素知らぬフリをした。
そんな中でも起きないはるちゃんと翔は、さすがと言うかなんと言うか。

先生も黒板と向き直り、反応した人達も机に突っ伏し、再度キノちゃんを見ると、にんまりと笑っていた。
だから、お返しに飛び切りの変顔をしてやったら、キノちゃんも吹き出し、わたしと同じ状態に。

そのあと、5分くらい二人で、訳のわからない変顔コミュニケーションをしていた。

ら、


「…!」


なんか視線を感じると思い右隣をみると、はるちゃんがじっと見ていて、思わず驚き声を出しそうになった。


「……。」
「………。」
「……。」
「……なに。」


ずっと見つめて、なんも言わないはるちゃんに、わたしが先に口を開いてみせた。


「……ふっ」


はるちゃんは突っ伏した。


な に い ま の !


今明らかに鼻で笑った!しかもはるちゃんのクセにバカにした目だったし!腹黒だあああ!やっぱり女子騙されてる!なんなのコイツ!!



腹黒と変顔にはご注意を



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