TRIO!! | ナノ
私の幼なじみである佐伯翔と竹内春樹は、俗にいうイケメンらしい。
翔はバカだから、イマドキの女子やれ話しかけてくる女子ときゃいきゃいしている。
はるちゃんは、二年や三年の先輩方によく話し掛けられてては、なんかやたらキラキラした笑顔振りまく。きしょ。
そんな彼らの日常について考えてみた。
「起きろーぴなこー!
お、今日のブラ黒レースじゃん! 朝からいーねー!」
「翔、それは触れちゃ駄目だよ! 黒レースの色気で小さい胸を紛らわそうと必死なのに!」
朝、アホみたいな声で目が覚めてぼーっとしてると、お腹あたりに冷たい空気が直に触れる感覚がした。
同時に見覚えのある二つの顔とアホみたいな会話。
今の状況を把握した瞬間、一気に覚醒した。
「ねえ…何やってんの?」
「なにってぴなこの下着をチェックぶふぉお!!」
朝から不健全極まりない言葉が出たから、お翔の頭を膝蹴りしてしまった。
これがいわゆる条件反射ってやつだい!
「何すんだよ! 俺の頭がバカになるじゃんか!」
「心配しなくても翔は元々バカだよ。」
わたしのツッコミを代弁したはるちゃん。
はるちゃんが翔をサラっとけなすの久しぶりに見たかも。
、じゃなくて!
「あんたら朝っぱらから、人の胸みて何欲情してんだって聞いてんの!」
そう言った瞬間、辺りはしんと静まった。
聞こえるのは小鳥のさえずり、目の前では二人がキョトンとこちらを見詰めている。
しばらくして、二人は互いに目配せして、気まずそうに再びこちらを見た。
腹立つなあなんだよ。
「ぴなこ…、あのさ、ごめん」
「なにが」
「別に僕らひなに欲情してるわけじゃ無いんだよね」
「は?」
二人の言葉に今度はこちらがキョトンとしてしまう。
わたしの姿に今度は慌て始めた。
「あ、いや違うよ!
胸が無いから欲情しないとかそんなんじゃないんだよ」
「そ、そうだぜ!
むしろ胸が無いからこそ、ぴなこって感じじゃん!」
いや、フォローになってないから。
申し訳なさそうに言ってるけど、差ほど傷付いてないから、
気にはしてるけど…
黙っているわたしを見て、二人はヤバいと感じたのか、そそくさと逃げて行った。
その姿にいらいらしてきた。
冒頭に戻るけど、やっぱり二人は顔がいいだけのアホだから、皆騙されてるっていう結論に至った。
てか勘違いしたことが何気に恥ずかしいんですけど!
人を見た目で判断しちゃいけません
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