TRIO!! | ナノ
「じゃあ明日応援来てね」
「任せて! 差し入れになんか持っていくね」
春休みに練習試合があるとのことで、クラスメイトで親しい竹内くんに試合の応援にきてと誘われた。
あの幼なじみバカ二人の相手をしていたから、男の子に対する新鮮さが欠けていた。
ま、新鮮さを取り戻すべく、明日は女子しようかしらっ
「女子しなくても充分可愛いから、行っちゃだめだぜ!」
うわー、なんか来たー
「そうだよ! そもそも竹内は勉強あんまり出来なくて背小さくて爽やかで気配り上手のレギュラーなだけの凡人なんだよ」
いや、褒めるか貶すかはっきりしろよ。
「誰かさんと違って、人のコンプレックスからかったりしないし、ウザくないし爽やかだから竹内ほんとイケメンだなー!」
バカ二人の改心を願って皮肉めいた口調で言ってみた。
「ちょっと待ってひな!」
「ぴなこ今のは聞き捨てならない!」
あ、改心フラグ来たか? 来たか?
なんて期待をしていた。
が、間違いだったようだ。
「俺の方がイケメンだろ!」
「僕の笑顔の方が爽やかでしょ」
バカ二人を侮ってはならないようだった。
…ていうか、
「それは絶対ない」
自信家すぎる勘違い人間
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