4:顔-前編- 正直どうなるかと思った。 だけど救いにも、 未登録が俺とアルの名前を呼んだ。 「エド…アル………ありがとう…」 「…ありがとね…」 そう言った未登録は、半分泣いてたんだ。 だけど紛れもなく、 子供の頃一緒に遊び回った未登録だった。 なんだ…。 脅かしやがって。 どんだけ心配したか分かってんのか。 「…ばか。笑い方、忘れちまったのかと思ったじゃねぇか…」 窓の外には、心地のいい秋風と太陽。 巡り来る季節の中、未登録は何よりも眩しくなって。 今日という日は、本当に祝うべき特別な日になった。 気がつけば、 隣で俺も笑っていた。 俺の目には思いの外眩しかったんだ。 まるで、光の洪水が押し寄せるみたいに。 それはそれは鮮やかな。 [page select] [目次] site top▲ ×
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