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 ナカロマ 07

そう静かに返事をすると、彼は寄せていた眉から力を抜いた。

「…なんだ、やけに素直だな」

それでも咎めるような目つきは変わらない。
無駄よ、リヴァイ。
そんなに睨んだって、私は怖がらないんだから。

「でしょ?私も大人になったんだから」

「…見た目だけじゃなくて、か。
まぁ…そういうことにしておいてやる」

そう言って彼は前に向き直り歩き出そうとした。

…見た目?

そういえば、さっきもエルヴィンにそんなこと言われた気がする。
私、一歩ずつ大人に近づけている…?

今まではリヴァイの横を歩いても兄妹扱いされることがとても嫌だった。
そのことを思い出して顔が綻ぶ。

う、嬉しい…!

「リヴァイ、私大人っぽくなったと思う?」

私が嬉しそうに聞き返すと、彼は面倒くさそうに横目だけで私を見た。


「まぁ……。
ガキがマセガキになった程度にはな」

「…マセ…っ!?」


彼はそれだけ言って歩き出してしまった。
望んでいた言葉には程遠いものに空いた口が塞がらない。

…ひどい。
ちょっと嬉しかったのに、彼にとって私はまだまだ子供なんだ。

「…オイ、何してる。早く来い」

悲しいけれど、
道のりはまだ遠いみたい…。

「はぁ…」

落胆しながらも宿舎までの道を彼の後ろをついて行った。



  


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