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セイを求める


  ※49ー50話 プラントルート幕間
  ※R18の為閲覧注意


月にあるラダム艦との戦闘、そして連合とプラントの戦いを止める部隊の二つに戦力をわけた。
ナデシコ常勤の整備班に属するわたしは、本来であれば月へ向かうべきなんだけど。
わたしはどうしても彼…叢雲劾さんと離れたくなかった。
お互いを信じていれば離れていても大丈夫…そう思えるほどわたしと彼の過ごした時間は長くない。
100%私的な理由。無理かもしれない、それでもわたしは彼の傍から離れたくなかった。
無理を承知でプラントへの班異動を申請し、なんとかそれを許可してもらえた時は思わず安堵してしまった。

「それでアークエンジェルに紫苑が乗っていたのか」
「ええ。……ダメでしたか?」

予想激戦地であるヤキン・ドゥーエを目指すその道中。
わたしは劾さんの個室を訪れていた。

どうやらわたしがアークエンジェルに乗っていたのは予想外だったらしい。
劾さんは合点がいったようにそう呟いた。


「いや。手の届く所にいてくれるほうが助かる。
 紫苑がこちらへ来ていて安堵したのは確かだ」

一歩進んだ関係になれて初めて知った。
劾さんは意外とこういうことを平気で言う。2人きりの時は、だけど。

全然こういう扱いに慣れていないけれど、わたしの事を特別に思ってくれているのはやっぱり 嬉しい。

「……劾……さん……」

少し恥ずかしいけれど、彼の隣へ腰を下ろしそのままぴたりとくっつく。
大人の男性の香りが漂ってきて、それだけで心臓が跳ねた。
顔をあげると劾さんもわたしのことを見つめていたようで、視線がぶつかる。
言葉には出さないものの何をしたいのかはなんとなく伝わった。

いつの間にか抱かれていた肩をゆっくり寄せられ、唇が重なる。

それからはもうお互いに止められなかった。
と、いうか正直言うと意外だった。
劾さんがこんなに情熱的に求めてくれるとは思わなかった。

初めは触れ合うだけのキスだったのが、角度を変えて啄むようなそれに変わり。
舌を絡めあう激しいものへとエスカレートしていく。

いつの間にかベッドに押し倒され貪るようなキスを繰り返す。

──だめ、気持ちよすぎる……

与えられる刺激が本当に気持ちよすぎて、もっともっとわたしを求めて欲しいという気持ちが抑えられなくなる。


「……紫苑……
 ─ そんなに我慢できないのか?」

「──えっ……?」

劾さんが熱を持った視線で尋ねる。そう聞かれて初めて気がついた。
自分の右手が彼の股間に伸びていたことを。

熱と硬さを主張したそこを無意識で何度も何度も撫でていたらしい。
そんなのまるで、痴女じゃない。

凄く恥ずかしかったけど、でも彼が欲しくてたまらなかったことは嘘ではなかった。
両頬が熱い。きっと今のわたしは真っ赤な顔をしているんだろう。
だけどもっともっと劾さんと触れ合いたいという気持ちが、恥ずかしさを上回った。

「……我慢、できないです……。
 劾さん ────、触りあいっこ、しましょ……?」

「後悔しても知らんぞ」

劾さんは短く呟いて、制服の胸元を緩めた。


*****

「──劾さん、……凄く、硬いですね……」

先ほどまでの羞恥心はどこへやら。衣服を適当にはだけあい、お互いの性器を触りあう。
劾さんのモノは凄く大きくて、透明な液体が先端に滲んでいる。
適度に力を込めて上下に擦ると劾さんのポーカーフェイスが少し崩れた。
だけどそれはほんの一瞬だけで、今度はわたしが責められることになった。

蜜壷の入口を撫でられ、指の第一関節だけを入れられ…そのついでにクリトリスを爪で弾かれる。
その瞬間全身が快感で痺れる。くぐもった嬌声を上げ、びくんと体を跳ねさせると満足そうに劾さんは呟く。

「もっと声を出していいぞ」
「へ…あ、や……ああっ……!」

今度は指の腹でぐりぐりと押し潰し、そして上下にゆっくりと擦る。
それだけで情けなく声は漏れるし、体も震える。経験がないわけじゃないけど、こんなに気持ちいい愛撫は初めてだった。

「だめ、だめ、です……っ…!がいさ──…んンぅ…!!
 そこ…!そこ、それいじょ、ぐりぐりされたら…ぁ!」

はしたなくてもなんでもいい。声を出して気を紛らわせないとすぐ絶頂を迎えてしまいそうだった。
劾さんはそんなことお構いなしで繰り返し同じ場所を責め続け「早くイけ」と小さく囁かれて我慢の限界を迎える。
ビクビクと痙攣を起こし震えていても劾さんは愛撫をやめてくれない。

「がいさ…わらし……イったのに、…らめ……」

そんなわたしの訴えも聞き入れることなく劾さんは蜜壷を犯す。
最初は1本、次は2本……ナカでばらばらに指を動かされ、内壁を撫でられてまた甘い声が漏れる。

「も……がい、さんっ…!」

ずっとされっぱなしなのも悔しくて、彼のはだけた胸元に左手を這わせた。
触れるか触れないかのギリギリで乳輪に指を近づけ、ゆっくり円を描く。
時折乳首を優しく扱いて、右手は劾さんのペニスを擦る。

「……ッ……はァ……」
「劾さん………、気持ちいいんですね、──うれしい」

想定外の刺激に感じてくれたのか、たまらなく漏らした吐息が嬉しくて頬が緩む。
もっともっとわたしで気持ちよくなって欲しくて、もう一度愛撫を始めた。
少し上半身を起こして鎖骨を舐めると今度は声を漏らしてくれる。……うれしい。


「随分…やってくれるな」


だけどそれは劾さんのスイッチだったみたい。
中途半端に羽織るだけだった制服を乱暴に脱ぎ、部屋の片隅へなげる。
露わになった彼の、鍛え上げられた上半身がセクシーで思わず息を呑み込んだ。
その隙にまたベッドに押し倒され、唇を犯される。
今度は両手首を完全に押さえつけられているのでなんの抵抗もできない。彼を抱きしめることも。

息継ぎも全然できなくて酸欠になりそう。やっと解放された?と思った瞬間、一番最奥まで貫かれていた。


「……仕置だ」


そう言ってにやりと微笑む劾さんは今まで見た中で一番、最高にかっこよかった。


「…あ、あああっ…!は、はいって……んぅ」
「ああ。すんなり入ったな」

動くぞ、と短く宣言されて劾さんは腰を動かし始める。
といっても激しい運動ではなく、本当にゆっくりとペニスを抜き。
わたしの膣から完全に抜けてしまう寸前でまた一気に奥まで突いてくる。
それを何度も何度も、なんどもなんども繰り返された結果、何も考えられなくなるほどとろとろに蕩けて。
わたしはもうだらしなく嬌声をあげながら何度も絶頂を迎えた。

「劾しゃ……んンぅっ! ──も、らめです…ッ!
 そんな、なんかいも、ずぷずぷされたら、ッ、  わらし、 おかしくなっちゃ…あんっ」
「……おかしくなればいい、紫苑…ッ  ──…そろそろ、イイか?」

優しく髪を撫でながら余裕のない面持ちで劾さんはそう尋ねる。
わたしの中に入ったままのペニスがびくんびくんと震えている。
その震えが彼の限界が近いことを表していて、とにかくわたしは涙を浮かべながら頷いた。

そんなわたしを見て劾さんは口元だけでふっと笑い、一気にスパートをかける。
腰を掴み、さっきよりもずっとずっと激しく腰を打ち付ける。何度も、何度も。
言いようのない圧迫感と快感がわたしを襲い、言葉にならぬ声を上げてわたしは喘ぐことしかできない。


「く…ッ……!紫苑ッ!」


最後にわたしの名前を呼び、ギリギリのところでペニスを引き抜く。
熱い白濁液が下腹部にかけられる。肩で息をしながらゆっくり上半身を起こし、その液体を掬う。
どろどろでぬとぬとなそれをゆっくり口へ運ぶ。生臭くて苦くて、とてつもなく厭らしい味で口内を犯す。

「…紫苑」

少し呆れたように劾さんがティッシュを差し出す。飲み込むな、ということなのかな。

「……劾さん、 ごちそうさまです」

そう言って微笑むと呆れたように息を吐いて、彼はわたしの下腹部を拭ってくれた。


*****

「…劾さん、わたし、劾さんとずっと一緒にいたいです」
「──突然だな」
「そうですか?最近ずっとそう思ってるんです。この戦争に決着がついても、傍にいたくて」
「成程」
「劾さんはどうですか?傍に、居てもいいですか?……んぅっ」

並んで横になっていたのに突如唇を塞がれる。
今度は角度を変えるだけのキスだったけれど、何度も何度も求められた。

「─…そのつもりでなければ紫苑を抱かなかった」

熱のこもった瞳でそう言われ、そのまま強く抱きしめられた。

今起こっていることは現実なんだろうか。夢じゃないよね…。
そう思いながらこっそりと内太ももをつねってみたらちゃんと痛くて。

言葉にしないだけで劾さんもわたしのことを大事に思ってくれている。
そのことが本当に嬉しくて嬉しくて、わたしの彼の背中に腕を回した。



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  寡黙な人が求めるときは情熱的というパターンが好物過ぎる。