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リヴァイがエルヴィンに下る形で調査兵団に入団した6年程前、スヴェンは既に技術班の一員としてその手腕を発揮していた。彼はあっという間に班長へ昇格し、自身の閃きとハンジの発想で、数々の兵器を生み出した。

リヴァイはスヴェンの名を知って、まだ若いのに大した奴だと一目置いていたし、反対にスヴェンも並外れた戦闘力を持つリヴァイを高く評価していた。


しかし、中央からの期待を背負う若い二人の兵士には、ある困った共通点があった。


それは、女癖の悪さである。


二人共、実力だけでなく容姿にも恵まれていたので、女達から熱い視線を送られることも少なくない。そして、リヴァイはある時貴族の娘に手を出して大問題を起こし、それと同時期にスヴェンは、来るもの拒まず去るもの追わずの精神からか、複数の女兵に手を出し、兵団から厳重注意を受けていた。


そんな二人は、ハンジの紹介で初めて顔を会わせた時、『あぁ、こいつがかの有名な色狂いか…』と互いに同じことを思ったという。




(まさか惚れた女まで被るとは…)




見た感じ真逆な俺達は、結局は似た者同士だったのね、とスヴェンは胸の内で自嘲する。似た者同士はうまくいかないと聞くが、成る程、道理でウマが合わないわけだ。



真下から敵意剥き出しのリヴァイの視線を受け、スヴェンはゆらりと外方を向き、「…帰ろっかなぁ」とぼやいたのだった。









◇◆◇◆◇◆




宴もたけなわとなり、シャオはリヴァイに連れられて彼の自室へと向かう。




「…この部屋を使うのは久し振りだな」




扉を開けると、きちんと整理整頓された部屋が広がり、リヴァイはシャオの手を引き、整えられたベッドを顎で示す。シャオは大人しくベッドの上に腰を下ろした。既にヴェールとティアラは外していたが、シャオはドレスを身に纏ったままだ。下ろした長い髪は左側に流し、彼女は珍しく酒を嗜んだようで、白磁の肌はほんのりと朱に染まっている。



溜め息が出るほど美しいシャオを、リヴァイは向かい側に立ち、見下ろした。


艶々と光る唇を左手でなぞれば、シャオは目を細める。リヴァイの左手の薬指にも彼女と揃いの指輪が光っている。カーテンを引いていない部屋の中は月明かりが差し込み、月光を受けて指輪が光った。




(…兵長は、私の…)



ゆっくり近付いてくる彼の端整な顔を見て、シャオは静かに瞳を閉じる。



この人と永遠の愛を誓ったのだと、シャオは唇が重なる瞬間に実感した。



食むように何度も唇を合わせるリヴァイは、シャオの長い髪を梳く。目を閉じたまま、味わうように唇を舐め、舌を差し込むと、シャオもその戯れに応じてくれる。
唇が僅かに離れた瞬間、彼女が無意識で漏らした悩ましげな吐息に煽られ、リヴァイは背後に腰を下ろし、ゆっくりとした動作で編み上げを解いていく。

焦らすようにゆっくりと解いていく様にシャオは羞恥心を感じたのか、眉を下げて瞳を潤ませる。




「…どうした?」



「う…、」




「早く脱がせて欲しいか?」




せっかく綺麗に着飾ったのにな、と剥き出しの耳元で囁くと、シャオは体を震わせる。


項に唇を落とし、下のビスチェに手を掛けると、シャオはこの先に期待をしているのか、ハァハァと呼吸を弾ませている。

リヴァイは当然それに気付いていたが、手の動きを早めるどころか、殊更ゆっくりと彼女を裸にさせていく。


露になった白い背中に舐め上げるように舌を這わせると、「あぁーん…」とシャオは甘い声を上げた。

無言のままリヴァイは両足を広げ、彼女を背後から閉じ込めるような態勢をとると、首筋に顔を埋め、
両手でシャオの胸の飾りを可愛がる。乳房の弾力を楽しむように時折強めに揉むと、しんとした部屋の中に嬌声が響き渡る。




「やぁ、ん、あぅ、」



「あー、気持ちいいな?シャオ」



執拗に突起を弄り、悪戯にそう言ってやると、シャオの身体はピクンと反応する。日中、皆に愛想を振り撒いていたシャオと同一人物とは思えないくらい、腕の中の彼女は淫らだった。顔を上気させ、もっとと強請るように此方に視線を送ってくる。



「…ドレスが邪魔だ」



「…ん、」



「ほら」




リヴァイに促されシャオはのろのろと立ち上がり、すとんとドレスを床に落とす。身軽になった身体で正面からリヴァイに向かい合うと、ぐいっと腕を引かれ、彼の逞しい胸に抱かれる。強い力で抱き締められたが、不思議と苦しいとは思わなかった。



目を閉じ、暫し体温を分け合った後、リヴァイの左手がシャオの尻をするりと撫でる。息を呑むシャオに構わず、ショーツ越しにやわやわと揉むと、落ち着いていたシャオの吐息がまた弾んでくる。

首にかかる熱い吐息に目を細め、リヴァイは下着の上から割れ目を優しく撫でた。既に湿り気を帯びていることを確認すると、一度身体を離し、シャオをベッドの上に仰向けに押し倒す。

体に力が入らないようで、すこし力を入れるだけで、シャオはリヴァイの意のままに動いた。

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