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07.すれ違い


大阪組とあり得ないくらいメールを交わし、あの子たちよく飽きないなぁとか感じてる今日この頃。

まぁ、あたしも楽しんでるからいいんだけど、若い子と関わってるとキモチまで若返るんじゃないかと最近思いつつある。


とりあえず学校に来てる間はあのペースのメールについていけない…訂正。あたしが授業を全く聞かなくなるので、携帯は放置。

イコール、休憩時間のあたしは明日香とお喋りするか、本を読んでいる。

のんびり読んでるとはいえ、先生に借りた本も残りが少なくなってきた。


そんな時、たまの楽しみにしてる放課後のイケメン=サッカーしている工藤新一の観察をしていると、本人と目があった!…気がする。


『いや、まさかね。これだけ距離あるんだし』


邪念を捨てる為に、ちょっと本を読んで帰ろうと、小説の世界へ現実逃避をしてみた。


しばらくして、そろそろ帰ろうかなと体をほぐしていると勢いよく教室の扉が開いた。

誰か忘れ物でもしたのかな?


「みょうじ!」

『工藤くん?』


なんだ?
こいつ何しに来たんだ?


ユニホーム姿のまま息を切らせてあたしの名前呼んでる工藤くんは、明らかにあたしに用事があるんだろうけど。

生憎、あたしは君に用はないんだ。


「良かった!もう帰ってたらどうしようかと思ったぜ」

『それで?あたしに何の用?』


帰り支度をしながら、興味ないフリをする。

いや、内心ドッキドキなんだけど、工藤くんと話したのって明日香の件(しかもかなり一方的に)だけだから、何を言われるのか全く予測出来ないんだもん。

こういう時は、スルースキル発揮してもいい、はず。
工藤くんと話す機会潰すとか、かなり勿体無いけど!


「この前は悪かった」

『何のこと?』


いつの間にか、あたしの席まで来た工藤くんは、あたしに頭を下げてきた。

寧ろあたしが全国の工藤新一ファンにごめんなさい!こんなことさせて、ホントにごめんなさい!


…でも、本当に意味が分かんないんだけど。
何かされたっけ?


「ほら、あの…河野のこと」

『あー…あれはあたしも言いたいこと言ったし、もういいよ』

「許してくれんのか?」

『もう終わったことじゃん?今更許すも何もないじゃない』


どういう意味だ?って感じで、きょとんとしてる工藤くんに、あたしも困ってしまった。


一体あたしにどうしろというんだ、名探偵。




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