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日曜日、約束の時間に間に合うように余裕を持って学校へ行ったんだけど、既に園子が校門で待っていた。


『園子!遅れてごめん!』

「ったく、何してんのよ!って言いたいとこだけど、遅刻じゃないしね。早く来て正解だったわ。あんたは早く来そうな気がしたのよねぇー」

『あたし、人を待たせるのって嫌いなのよ』

「だからって、あんたにそれ持って待ってられると作戦が台無しじゃない」


あたしの持っていた紙袋を奪って園子が言葉を続けた。


「あんたがこれの主だってバレないようにしなきゃいけないんだから…って、何これ!?」

『え?レモンパイ』

「美味しそう!いいなぁー。あたしも食べたい!」

『園子の分は家に置いてきたわよ?終わったら園子の家に行くんでしょう?一番いい出来だったの残してあるんだから!』

「なまえ大好き〜!」

『はいはい。ほら、それ持ってくんでしょ?あたしは先に応援席行ってるからよろしくね?』

「まっかせなさい!!」


自信満々な感じで胸を叩くジェスチャーをすると、園子は走って消えてしまった。

差し入れっていうと、工藤くんが初恋の人だって言ってた麻美先輩のレモンパイしか思いつかなかったんだけど、先輩と被るとかないよね?

毎日レモンパイを差し入れしてた時期っていつなんだろ?


確か工藤くんたちが一年の時に生徒会長って設定だったはずだけど、今の生徒会長を知らないから内田麻美って人物がいるかどうかも分かんないし。

部活してないからテニス部に誰がいるかも分かんないしなぁ。


コナンアニメを思い出しながら考え込んでいたけど、さっぱりわからなかったので、考えるのを辞めた。

ま、先輩がサッカー部のマネージャーになって工藤くんに夢中になってたのは確か2学期のはずだから、今は考えるの止そうっと。



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