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(番外編)パパとの電話


『あ、もしもし?先生、どうしたんですか?』

「いやぁ、なまえ君は実にいいタイミングで帰っていったなと思ってね。なまえ君が帰ってからすぐに息子が帰ってきたよ」

『でしょうね。ちゃんとタイミングを見計らって、ギリギリの時間で帰りましたから』

「息子に会いたくなかったらかい?」

『え?あのまま居て良かったんですか?その場合、工藤くんがあたしに気付いてくれたわけじゃないので、ご一緒に夕食というお話はなしですよ?あたしは楽しみにしてるんですけど…』

「あぁ、それはいけないね。私もなまえ君と一緒に出かけるのを楽しみにしているんだ。しかし、新一が君に気づくのはいつになることやら…」

『最近は別のことに悩んでたみたいなので、あたしを探そうともしてなかったですけどね』

「ほう?それはどんなことかな?」

『くだらないことですよ。たぶん先生なら分かっていらっしゃるんじゃないですか?』

「予想はついているんだが、私の考えだと当の本人たちは大事なことに気づいていないと思うんだがね」

『大事なことって何ですか?』

「それは自分たちで見つけないと意味がないよ?なまえ君」

『そうですね。ミステリーを読む前にトリックをバラされてもつまらないですもんね』

「そういうことだよ。まぁ、私としては息子をからかうネタが増えて楽しい限りなんだがね」

『そんなこと息子さんが聞いちゃったら怒られますよ?』

「これも愛のコミュニケーションの一つさ」

『先生の愛を独り占めにしてると思うと息子さんに妬けてきますね』

「有希子には妬かないのにかい?」

『あたしから見てもお二人はベストカップルなので入る隙がないんですよ。でも、先生の娘としてのポジションは捨てるには惜しくて』

「なんなら養子にくるかい?なまえ君ならいつでも歓迎するよ」

『それは息子さんとの兄妹ポジションを望んでないので、ご遠慮します』

「…そんなにきっぱりと断られるとあいつが哀れに思えてくるよ」

『それ工藤くんで遊んでる先生が言います?』

「私が言うから現実味があるんじゃないか」

『…何か否定出来ない気がします』

「優ちゃん、お仕事お疲れ様…ってまたなまえちゃんと電話してるの?」

「あぁ、見つかってしまったか。それじゃあなまえ君、残念だがそろそろ切らせてもらうよ」

『お仕事頑張って下さいね』





仕事に戻ると言ってはなまえちゃんとこっそり電話してる優作パパ。


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