バギーの靴下

「バギー!靴下貸して!!」
「アァ?!何でだァ?」
「明日はクリスマスだよ?サンタさんは靴下にプレゼント入れてくれるんだから!」
「サンタァ?まだンなの信じてんのか?つーか自分の靴下使えッ!!」
「…私タイツばっかで靴下無いし、バギーの靴下ってシマシマで可愛いじゃん」
「そんなに褒めても貸さねェよ!!」
「チェッ…」
「サンタなんか来ねェから良いだろ?」
「…じゃあバギーがなって!」
「去年の事、忘れたわけじゃねェだろうなァ、あなたのなまえ?」



そう、去年のクリスマスはバギーにトナカイをしてもらった。勿論赤鼻だから。
私がサンタの格好をしてバギーにトナカイの角を付けておぶってもらい空を飛び回った。

あの後、トナカイになってもらった理由伝えると物凄く怒られたんだよね。


「今年はトナカイじゃなくてサンタさんになって欲しいなー、なんて」
「サンタかァ…まぁそれならやらないこともないが…」
「じゃあ約束ね!」






こうして向かえたクリスマス。


「バギー、似合ってるよ!」
「そうかァ?ぎゃははは!そうだろう、そうだろう!!」
「メリークリスマス、バギー」
「派手にメリークリスマスだ!あなたのなまえ」
「バギーサンタさん、プレゼント頂戴?」
「プレゼント?!…用意してねェ」
「えー、サンタさんなのに?」
「サンタが皆プレゼント持ってるとは限らねェだろ!」
「んー、じゃあ何でも良いから頂戴?」
「何でもって何だよ…」
「バギーの体の一部とか…」
「誰がやるか!!…まぁ体の一部は無理だがコレなら…」

そう言ってバギーの顔が近付いてくる。
目を閉じると唇に柔らかいものが触れた。

「そんなのいつもと同じじゃん…プレゼントって感じしない!」
「なっ?!てめェ、俺様が恥を捨てて昼間っからしてやったのによォ…」
「恥ずかしかったんだ?可愛いっ!」
「抱き付くなァッ!そ、それよりッ…あなたのなまえは何かプレゼントあるんだろうなァ?」

バギーは顔を赤くしたまま私を見た。

「あるよ?」

そう言うとバギーはさらに赤くなった。
まさか私もキスすると思ってるのかな?
残念ながら私はちゃんとプレゼントあるんだ。

「はい、どうぞ!」
「え…これって…靴下ァ?」
「そう、靴下!」
「何でだ?」
「私に靴下貸せないほど靴下に困ってるのかと思って…」
「困ってねェよッ!!…まぁ、ありがとな」
「せっかくだからもう1つプレゼント!」
「?」

首をかしげるバギーにキスしてやったら顔を真っ赤にして走って逃げてしまった。










貴方が期待してたから






(バギー!待ってよ!!)
(うるせェ!…あんな事されたらこっちが持たねェよ…ッ!)


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