7/25 中々起きてこないバカウサギをオズと起こしに行って5分。 俺は今決断を迫られている。 『無理矢理アリス起こして喧嘩するか、ここで一緒に寝ちゃうか。どうする?ギル』 発端はオズのこの発言。俺はどっちでも良いと答えたら、『じゃあ俺もどっちでも良いや』とか言い始めて、終いには『ギルに任せた!』とか言い出す始末。 こうなったら何を言ったってオズは俺に決めさせるだろう。命令ね、なんて良い笑顔で言われた時点でこっちの負けだ。諦めた方が楽。 さてどうするか。今日は確か何も予定はなかったはずだ。それに、よく寝ているこのウサギは起こす方が疲れる。 「・・・ってちょっと待て、何で“一緒に寝る”んだ?」 「だって俺眠たいんだもん。目が覚めちゃったからリビングにいたけど、アリス見たら眠気がさー」 「何でそれで俺が巻き込まれるんだ・・・」 「良いじゃん良いじゃん」 昨日だって寝てないでしょ? 「・・・・・・何でそれを」 「ブレイクが教えてくれたんだよね。最近ナイトレイの裏仕事ばっかでちゃんと寝れてないみたいだってさ。お前、俺の命令なら聞くでしょ?でもどうせなら楽しい方が良いじゃん」 何だかんだで優しいよね、ブレイクも。 何も言えなくて口を噤む。くい、と引っ張られる感触に視線を下にやれば、シャツの裾を掴む細い指が目に入った。アリスの目は閉じたまま。無意識の行動に溜息を吐き、オズの頭にぽすりと手を載せて寝るぞ、と一言。満面の笑みを浮かべてうん、と返事をしたオズがいそいそとベッドに乗り、ごろんと寝転がるのを眺めてクスリと笑みを零す。 「ほらギル真ん中入って」 「俺が真ん中か?」 「そうそう。寝たフリして逃げないように、ね」 「・・・信用ないな」 仕方ないか。苦笑して真ん中に横たわると、流石の大きいベッドも狭い。落ちないようにか擦り寄ってきたアリスに腕枕をしてやり、目を閉じると空いている方の腕にオズがしがみついてきた。これは逃げられない。 疲れていたらしい、意識はすぐに闇の中へ。 こんな休日も悪くないな―――そう思って、ギルバートは眠りに就いた。 “休日” (両隣の悪戯な笑みを) (疲れた鴉は知る由もない) 「ありがとうございますネ、オズ君にアリス君」 「そりゃあね。俺だって心配だったしさ」 「全く、こいつは無理をしすぎだ。今日は一日中ゴロゴロさせるぞ、オズ!」 「あはは、そうだね」 一日中ゴロゴロしたいのは管理n← ← → |