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「ワカメ」
キッチンに顔を出すようになったアリスは、以前は自分の食べたいものを偉そうに告げるだけだったが、最近何があったのかオズが食べたいものを言うようになった。その代わり、自分の食べたいものを言わなくなった。
「今日はムニエルが食べたいと言っていたぞ」
こんな風に。
「魚は何か言ってたか?」
まぁオズのリクエストが何よりも最優先だけれど。
「んー・・・?いや、確か何も言ってなかったはずだ」
「分かった。・・・で、バカウサギ」
「?何だワカメ」
おかしい。ワガママ女王が大人しくなることをきっと誰よりも望んでいたのは、ギルバートのはずなのに。
「お前の食べたいものは?」
うっと言葉に詰まった。何なんだ。
「お前最近わがまま言わなくなっただろ。たまには聞いてやる。何が食いたい?」
「わ、私は何でも良い!」
「嘘吐け。じゃあ何でそんなに動揺してるんだ」
「そッそれは」
「ったく・・・」
お前のわがままは今更なんだ。俺だって慣れたんだぞ。

「遠慮するな、言え」


“遠慮”

(お前らしくないと心配になるだろ)








お兄ちゃんの心情(笑)
ちなみにアリスさんがわがまま控えてたのは、
オズがアリスに食べたいもののリクエスト権を譲ってた

ギルバートが「オズも遠慮せずに言ってくれれば作るのに・・・」と溜息

オズが言わないのは自分がわがままを言っているからということに行き着くアリス

「オズ!お前の食べたいものは何だ?私がワカメに言ってきてやるぞ!さぁ言ってみろ!」

今に至る。

アリスはギルバートが溜息吐くのをあまり見たくない、とかだったら可愛いと思いませんか←
あの2人の絡み大好きです
 


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