13/25 「まぁ何て美しい瞳でしょう」 「まるで月のようですわね」 「あの物憂げな様子も素敵ですわ」 「どなたかずっと想い続けていらっしゃる方の噂を聞きまして?」 「まあ!どんな方なのでしょう」 「幸せですわね、ギルバート様のような完璧な殿方に愛されるなんて」 「将来も有望ですものね」 「ええ!何と言ってもあの四大公爵家の養子で、鴉を手に入れていらっしゃるもの!」 「ああ羨ましいわ。その想い人が私であれば」 『ギルの目は綺麗だね。お月様みたいで、俺好きだよ』 「・・・坊ちゃん」 どこにいますか 今何をしていますか お元気ですか 『ねぇ、ギル。お前のその目が月なら、その月を照らす太陽は誰?』 「坊ちゃん・・・ッ」 “美辞麗句” (飾り立てられた言葉なんかいらない) (ただ、あの人の言葉が欲しい) (この月は、翠色のあの太陽でしか輝けないから) しりt(以下略) ・・・うわぁ坊ちゃんクサイ台詞← これを考えたのが自分の頭という何と恐ろしい事態← ← → |