漂夢

月は歌う
暗闇を照らしながら
光は風にのり
君のもとへ降り立つ

水の煌めきは星になり
七色の虹にちりばめられた

闇夜に輝く粉雪が
深深と静かに 静かに 舞い降りる
月光が水面を照らし
優しき光を天に放つ

暗色の幻が水の繭に覆い被さり
終わりの唱を誦する時
夢見の渦に捲かれながらも
月明りに蝶はキスを捧げ

光は闇を溶かしつつ
己の身さえも 消してゆく


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