青素

目を逸らしてみても瞳に映り脳内に伝達される色には変わりなく
かえって酷くなっていた

理由を付けてはコミュニケーション不全
解らない振りを続けている

霧は晴れずに纏わりつき
足並みを乱すだけ

盲目の胎児

奇声にも似た悲痛な叫びを上げていた
知る事無く
涙流す事無く

呑み込まれる
薄れ去る

何かを行えば行うだけ思い知らされる無意味さと大罪
浄罪でさえ自己中心的なナルシシズムに塗れていた

嘆いて
背いて
最後に口にしたのは


potassium cyanide.


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