◎ やがて滅びる世界…19
*死ネタのようなもの
「空が燃えていますね」
「もうすぐ来るんだろう」
「あ、それロンです」
「あらら」
点棒の計算は最早必要無かった
今にも空高くから件のものがやってくるだろう
この辺りの人々は皆逃げ出して町は閑散としていた
「駅は人が多くて何処にも行けないでしょうね」
「行きたいの」
「何処か自然のある場所に行きたいかったです、でも、もういいんです」
「そう…良かったのか、俺の隣で」
「あーた以外に誰が居ますか」
「そうか」
「先に逝かれて一人残されるより、ずっと良い」
狐は幸せそうに笑った
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