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水野が作っていたものが何かアカギが理解したのは次の日の朝、小ぶりの重箱が出て来た時だ
言わずもがなお節料理がたっぷり三段詰まっている
雑煮もあるためにそこそこ量がある
「つい作り過ぎてしまいましたよ。まあアカギさんお若いですから、食べちゃいますよねえ」
にこにこと胡散臭く笑ってそんなことを言う
「今日は上に居た方がいいですよ」
「どうして?」
「色んな人が挨拶回りでいらっしゃるんです」
「なるほどね」
「それが終わったら初詣にでも行きましょ」
「じゃあ、それまで一寝入りするかな」
お節料理は水野のことだから手作りであろうが、かなりの出来だ
一つ一つ意味があるのを聞いたことがあるので、水野に問うてみると流石簡単に説明してみせる
最近この人の手料理を食い過ぎて外食に侘しさを感じるようになった
どうも餌付けされている気がしてならない