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朝から忙しく、水野は厨房に入りっきりだ
今日は店も休みのはずだが、どうしたのだろう
聞くには及ばない、そのうちわかること
そう思ってアカギは例の如く外へ出ていった

店内のラジオはいつもより浮わついて、今日の日のことを伝える
水野は鍋の様子を見ながら考える
アカギは今日がなんの日か、知っているのであろうが、普段と変わらずに今まで過ごして来たのではなかろうか
そうであれば、より手を込めよう。

水野は厨房であるものを作っていた
明日食べられるであろう、あるものを
アカギが家に居ないので、こそこそと準備をしなくて済む
本当は昨日までに出しておかなければならないものを玄関へ置き、室内にも必要なものを揃える
夕方には粗方の準備を終えて、一旦休憩を取った
アカギは昼過ぎに出ていったので、今日中には返って来るだろう






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