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幽遠寺組の組長候補は水野が代打ちを務める幽遠寺
舎弟、代打ちを含め大勢の関係者が殺気だって卓の回りを取り囲んでいる
多くの目が不正は何一つ許さない
その一触即発の雰囲気の中、水野が卓に座った
袖から扇子と煙草を傍らに。
他の代打ち達が席に着いた水野を見ている
女だと侮っている様子は無い
『水野、あんたはうちじゃ有名だ。得意技は通らないと思った方がいい。』
車内で幽遠寺が言っていた言葉は嘘ではないらしい
賽の目は水野を親にした
洗牌の後、山から牌を取り手元を確認する
手元から視線を戻した時の水野の表情は、羅刹宛ら
捨て牌を切る、その一打目
…それでも、引き寄せてみせましょう、勝利を。