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「水野さんはいつ飯を食べているんです?」

「え」


自分のことをアカギが聞いてくることは滅多に無い、というよりも他人に興味を持つ質では無いと思っていたので意外だった
本当に何気無く聞いたのであろう、アカギの視線は話しかける時こそ水野を見たものの今は目の前のハンバーグに移っている


「貴方と同じものを、他の時間に食べていますが」

「そう。アンタからは人間の気配っていうのかな、生活感が無いから」

「いつも家事をしているじゃあないですか。」

「夜、飲んでる時以外は、家事をしているところしか見たことが無い」


確かにそうだった
大概二階の自分の部屋に帰るまでは、家事か店の仕込みをしている
一通りを終えるとアカギに戸締まりを任せて、上に帰っている

唯一、事務的なこと以外の用で店にいるのが、休業日の夜であった
自営業の小料理屋なので休みは週一度、不定期に取っている
この日はアカギもなぜか水野のいる縁側にやって来て、温かいものを飲んでいるので、二人の会話は大半がそこで行われていた


「アカギさんが良ろしければ、今度から一緒に食事の方、取らせてもらいますよ」


目を細めて言うと、また意外な言葉が帰ってきた


「そうしたらいい」


ちょっとした意趣返しのつもりだったのだが、まさか本当になるとは







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