▼ 五回目
日本。
ホテルは勿論最上階だ。
スーパースイートなんてダサい感じだけれどボスは気にしていない。俺にはひとつ下の階を貸し切ってくれた。これであいつらと従業員以外とはすれ違うことはないだろう。掃除なら俺がするから正直従業員もいらない。後で電話しよう。
「………っていうか」
なんで日本来たんだ?
さっき跳ね馬がいた。イケメンなのは好きだが部下がいないと汚い。いやまあ抱けるけど。
とりあえず何か重要な事態なのは雰囲気でわかる。ベルはマーモンがどうのこうのだと言っていた気がするが、時差ボケでよく思い出せない。
「とりあえず、一眠りするか…」
頭を整理したほうが良さそうだ。
ぼふっと、ふかふかなベッドへとダイブした、
瞬間―ドオォンッと上の階ですごい音がした。
それは構わない。いつものことだ。けれどその震動で天井から砂埃がパラパラ降ってきたのだ。
砂埃が………
「きっっっったない!!!!」
誰だよボスの機嫌損ねた野郎は……。スクアーロか、レヴィか、ルッスーリアか。日本でもあるから沢田綱吉の可能性もある。
『―ぃ―喋…は―!!ふざけてんのかぁ!!!』
「……?」
なんだ…?
いつもの騒ぎとは違う声が聞こえてきた。緊急か?
まあ上には俺以外が揃ってるから心配はないがどうやら物好きな馬鹿でも来たらしい。命はないな。
かわいそうに。
← / →