エテルニタの果て | ナノ
05:休憩をする
「なぁルドガー、」
「なんだ?」
「なんだ?じゃなくてさ、窓からすごい睨んでくる奴居るんだわ。知り合い?」
「は?…あ、なまえ」
「手招きしてやれよ」
「そう、だな」
今日も匂いに釣られてやって来れば、ルドガーはドヴォールの路地裏にあるバー・プリボーイとかいう店にいた。ガラじゃねえなとずっと観察していたのだが、彼の知り合いらしい野郎に見つかって、ルドガーにもバレた。そしたら入って来いと手招きされたのだ。こういう場所には入ったことがなかったから喜んでバーに入る。甘い匂いがキツくなった
「気づかれるとはな」
「いやおたく気づかれたそうな顔してたけど?」
「うるせえ、黙れクズ」
「おー口悪いねぇ」
「なまえ、どうしたんだ?」
「暇つぶし」
ドカッとルドガーの隣に座ってぴったりくっつく。いい匂いだ。
「あー、その距離に何か言った方がいいか、よくねーか」
「……気にしなくていい」
「そう言われると気になるのが人間ってもんだ」
「このヒゲめんどくせえ」
ふああと欠伸をする。やっぱり俺は昼より夜だ。今日はうろうろしすぎたなあとルドガーの肩にもたれ掛かった。やべえ寝そ、う。
「なまえ、寝たいなら寝ていいぞ、」
「んー……10分…」
「ああ、おやすみ」
「…やっぱり言わせてくれ。なに、おたくらデキてんの?」
「できてる?」
「…その青年はおたくの恋人かって話」
「はは…違うよ。ちょっと、な」
「なになにワケアリ?」
「まあ、そんなとこだ」
「なるほどね……こりゃ俺の出番だな」
「アルヴィン…?」
「いいや、なんでもねーよ」
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