エテルニタの果て | ナノ
04:邪魔をする
「いらっしゃいま、、なまえ…?!」
「稼げんのここ?ボロくせー」
トリグラフ駅の一角、デブ猫を連れて匂いを辿ればルドガーはいた。カウンターに体重をかけながら中を覗いて、深呼吸する。揚げ物を揚げているようだが、俺には彼の甘い匂いしか感じられない。
彼はというと、身の危険でも感じるのか少し後ずさっていた
「吸わねえって」
「ほんとか…?」
「ここ駅だし、俺4日くらい持つし」
「4日も?」
ガキのマネをしたのだけれど、気づいていないのか箸で揚げ具合を確かめながら聞き返してきた。つれねえな
「昨日の量ならそれくらいだっつってんの、バーカ」
「…あんまりエルにそういう言葉遣いするなよ」
「色男といいアンタもガキ好きー?」
ぐいっと体勢を変えてのけ反るようにカウンターにもたれる
「色男?」
「ヴィクトル」
「……ああ…。なまえってあいつとどういう関係なんだ?」
「はあ?どうもこうも餌だよ餌ー。でもアイツこえーからしょっちゅう吸えねえ」
「………」
「しかも親馬鹿の妻馬鹿だしな。あ、俺アンタに乗り換えたからよろしく」
「あんまり嬉しくないな、それ」
「黙れハゲ。言っとくけど色男のが濃厚で旨いからな」
「そうか……それはそれで、不満だ」
む、と不服そうな表情をしつつ、揚げ終わったのか箸で摘んでそれらを並べる。よく飽きねえな
「つうかアンタまじいい匂いすんな」
また体勢を変え今度は身を乗り出すように体重をかけた。そして、深呼吸。
4日もつかなー
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