▽15日



「試合?」


頼む、出てくれ。とサッカーサークルに入っている友達が両手を合わせて頼んできた。なにやらどっかの大学の奴らに挑発されてだったら試合してやるよとかなんとか。馬鹿だろ中…高校生か。と言っても俺も挑発には乗りやすい質なので黙っておいた。


「いいけど……」


「助かる!じゃあ明日の昼にコート集合で!」


じゃっ!と頷いた瞬間走って行った。忙しい奴だなあ。


「へぇ、お前サッカーすんの」



明日、とベンチに寝転んでいた男に声をかけられた。なんだこいつ。エロ本で顔隠すなよ。


「だったら、」


「別にー」


「!うわ、あおみねくん」


ばさっと起き上がったと思ったら彼だった。また大学来てる。


「ウォーミングアップでバスケしよーぜ」


「……一人でどうぞ」


流石あおみねくん。予想通りのお言葉。第一今ウォーミングアップしてどうするんだ。明日の試合に彼がでるわけでもないのに。どうせバスケしたいだけだろう。


「あっおい名前」


「エロ本持って着いてくんなって…」


「あ?マイちゃんナメんなよ」


「………」


「どーせ名前も巨乳好きだろ、」


ぐいっと肩に手をかけられてそんなことを聞かれた。今日はあれだ、中学…高校生並の会話しかしていない。案外いつもそうかもしれないけれど。


「さあ、どっちでもいい。離れろ」


「そういやテツはぺたんこだな」


「……テツヤはまた別だろ」



それは違う話。




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