▽■



撃沈。


残っているのは俺とテツヤだけだ。みんな爆睡。お前ら冷蔵庫にケーキあるぞ。特に赤司征十郎くん。誕生日だろ


「………これ俺のせい?」


「はい」


あ、そう。


事の発端は俺が酒を飲むと決めて赤司征十郎くんがはあ?となったところからだ。そこまでは普通だった。そこで俺が彼を挑発してしまったのだ。酒飲める自信ないんだ、と。まあ見事ひっかかってくれてテツヤ以外酒になったわけで、もちろん誕生日プレゼントの酒も開封したわけで。
冒頭に至る。


俺はほろ酔いと言ったところ。


「どうする?」


「……ボクに聞かないでください」


「…まずさ、なんで俺の手料理が抜擢されたんだ」


「それは、、赤司くんが…」


「………」


「すみません…」


「別に怒ってない」


ぽんぽんと頭を撫でてやった。やわらかいな


「苗字くん、」


「名前、」


「………名前くん」


「あれ、素直」


「近いです」


「そう?」


笑ってごまかしながら、さく、と肉じゃがのじゃがいもを箸で刺した。俺からやるのもいいよね


「あーん、」


「………」


「大丈夫、寝てるから」


たぶん。


「……一回だけですよ」


「ん、」


渋々承諾してくれたテツヤはそーっと口を開けてくれた。エロいな。ちゅーしようかな


「……?、名前くん?」


「あ、ごめん。はい、あーん」


流石にちゅーは駄目だとあらぬ方向へ飛びかけた思考を消去した。それにあいつ起きてると思うんだよ、俺の予想では。


「美味しいです」


「知ってる」




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