▽18日



色々なお店が設けられているここはショッピングモールといったところ。テツヤに付いてきてほしいと頼まれて来たわけだが、さっきからお店を見て回るだけで一向に目星がつかないらしい。ただ系統は和風だ


「…………違いますね」


「………」


「……違います」


「ねえテツヤ、そろそろ目的教えて欲しいかなあって」


「黒子です。プレゼントを選んでいます」


「プレゼント?」


「明後日、赤司くんの誕生日なんです」


「ふーん、あの人の。そんなに悩むもん?」


「はい。顔にケーキを投げつける予定なのでその後に機嫌を直してもらえるようなプレゼントが見つかりません」


「………ああそう」


さらっと誕生日の計画としては相応しくない内容が聞こえてきたけれど敢えて何も言わないでおいた。


「……ないです」


「20になるんだから酒は?っていうか20日に20才って…ふっ」


「苗字くん、かかってません。寒いです。いつ弟子入りしたんですか」


「してないよ。んー日本酒とか焼酎?あ、キツイかな」


「お酒で決定なんですか」


「じゃあ何にするの?」


「それは…」


てん、てん、てん、と綺麗に三拍子沈黙が続いてわからないと言ったテツヤ。俺だって彼の立場なら酒以外思いつかない。第一機嫌が悪くなると分かっていてケーキを投げる計画を立てた意味がわからない。それほどその赤司征十郎くんとやらに恨みでもあるなら話は別だが。とにかくキセキと呼ばれるだけあって発想も変わってるのだろう


「まあ黒子が投げる役じゃない限り、タイミング見計らって酒持っていけるし、ちょうどいいと思うけど」


「……わかりました、苗字くんを信じます。ですができるとすれば青峰くんと黄瀬くんがいなくなったあとです」


「………それ誕生日会?」


「言わないでください。オススメのお酒はありますか?」


「ああ」


「それにします」


「わかった」


きっついの選んだら駄目かなあ




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