▽11日 「……さいあくです」 「………」 「……もうしません」 「そう。そのわりにはエロかったけど」 「黙ってください」 ばふ、と枕を投げられた。一応ベッドには一緒に寝てくれているけれど、微妙な距離があって、テツヤは背を向けている。数10分前まではくっついてこっち向いてたのになあ 「……テツヤ」 「………」 「…………俺頑張ったよあれでも」 「…………」 「………そのままでいいって言ったの誰だったっけなあ…抜こうとしたのに締め付けてきたの誰だろ…」 「っ………」 「いんらん、」 ばっ!とこっちを向いてくれたテツヤ。すごい顔、そそるな 「誰が…っ」 「‘名前くんもうなんでもいいですからいれてくださいほしいです’とか余裕で理性飛んだや」 「っ、、」 「ゴムつける暇なかった」 つまりこういうことだ。 いつもならゴムをつけているけれど、今日はテツヤのせいでつけなかったのだ。ギリギリまで彼を堪能してから顔にでもかけて、それから焦らしプレイでもしようかという計画だった、俺の中では。 まあ無理だったのだけれど。 予想以上に締め付けがすごかった。俺びっくりぎょうてん。だから気づいたときにはやっちゃったということ 「でも、ごめん」 「………」 「嘘、気持ちよかった。反省する気ないよ」 にっこり笑ってやれば、ばふ、とまた枕を投げられて、彼の背中が視界に映る。今日のテツヤは難しいなあ 「……たまになら、、大丈夫です……」 ぼそ、と耳を澄ましていないと聞こえないだろうそれ。 「なんだ、やっぱり気持ちよかったんだ。中」 「それ以上喋らないでください怒ります」 「ふっ………わかった」 そしてもそもそと彼に近づいて行きそっと抱き寄せた。抱きまくらに最適である。 うなじに顔を埋めれば、お風呂に入ったばかりだから、シャンプーの香りがする。落ちつくね 「………名前くん」 「ん?」 「…おやすみなさい」 「おやすみ」 拗ねる時間に区切りがついたのか、今度は俺の方へ寝返りをうってそう言った。明日も頑張ろう ← / → |