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「……………」


「?……どうしたのだよ」



ぽいではない。彼そのものである。テツヤごめん、真太郎に捕まった。


「いえ………そう見られると読みにくいなって」


「!…そ、それは、悪かったのだよ。…失礼する」


「…………」


そそくさと踵を返して俺から離れていく彼。なんだ、もっと突っ掛かってくるのかと思っていたら、まともな人ではないか。ふーっと息を吐いてまた雑誌へと視線を戻した


「危なかったですね」


「わ!…テ、黒子…。買えた?」


「買えました」


そう言って綺麗にカバーされたそれを見せてくれた。テツヤ心臓に悪い


「じゃあ、行こう」


「いいんですか?雑誌」


「黒子のが大事」


「……そう、ですか」


「ほら、行こう」



雑誌を戻して、くいっと彼の腕を引いた。さて、服見に行ってお茶でもしようかな


「苗字くん…腕を」


「俺名前っていうんだけど」


「………名前くん」


「はい」


「腕を……いえ、なんでもないです」


「そう」



一本とった俺は、思わず頬を緩めた。テツヤかわいい




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