ボウッと綱吉くんの炎がゆらゆらと揺らめく。そして今日は、コロネロさんが修行を見に来ていた。
「あーやって突っ立ってんのが修業なのか?コラ!」
「ちげーぞ、死ぬ気の零地点突破のタイミングをはかってるんだ」
「零地点突破?」
「まあ見てろ」
「………、…………どれくらい待つんだ?」
「今日中はムリかもな」
「おいコラリボーン、だったら早く呼び出したワケを話せ!!!」
「そーだったな」
ゴッ、と鈍いでは済まされないくらいの音が足元から響いた。コロネロさんがリボーンさんに頭突きをしたのだ。
二人ともどうってことなさそうだが、見ているこっちは思わず額を押さえた。
「コロネロ、おまえヴァリアーのマーモンって奴どう思う」
「!?、あの趣味の悪いカエル乗せたチビか」
「ああ、あのダッセーカエル乗せたチビだ。何も感じなかったか?」
『え、リボーンさん、』
「まさか、アルコバレーノだっていうのか?コラ」
「まーな」
「でもおしゃぶりは光らなかったぜ。それにアルコバレーノの7人の行方は欠番も含めて全員わかって…―!」
コロネロさんの言い分をその通りだと聞いていたが、不意に何か感づいたようで、あいつだと?っと呟いた。どいつだよ…
「まだわかんねーけどな」
「もしそーならこっちの奴に勝ち目はねーぜ」
「なんでだ?こっちの霧の守護者も知らねーくせに」
リボーンさんのその言葉を合図に、修業中だった綱吉くんが中断してこちらへと走ってきた。
ちょっとはバジルを見習えよ…。
「リボーン!!!もう教えてくれてもいいだろ!!こっちの霧の守護者!!」
「まだだぞ。教えちまうと修業が手につかなくなっちまいそーだからな」
「逆だよ!!このままじゃ気になって修業に身が入らないよ!!」
必死な綱吉くんに折れたのか、ただ単に面倒だったのか、リボーンさんはある提案を切り出した。
「……しょーがねーな。じゃあ山下りてジュース買ってきてくれ。コロネロの分もな」
「な、なんでそーなるんだよ!!」
「あ、拙者も一緒に行きましょうか」
「甘やかさなくていいぞ、バジル」
『そうそう、これも綱吉くんの修業だしなあ』
「なっ!!」
リボーンさんが言うのだから、いいリフレッシュにはなるだろう。
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