『そうか…じゃあ家光さんは無事に最深部に…こっち?ああ、今のところ異常はまったく。何かあったら連絡を。切るぞ』
プツ、と通話終了ボタンを押した。どうやらあっちでは9代目を救出する作戦を始めており、なんとか進んでいるらしい。
『お…バジル帰ってきた』
ちょうど一段落ついたところで、控えめに玄関の扉が閉まる音が聞こえた。
律儀だなあ
「ただいま戻りました」
『……?、また負け?』
「いえ…!!勝ちました…ただ、後味の悪い結果に、なりまし…―――!」
『元気出せ香辛料くん、』
ちゅ、と唇にキスをしてやった。明日もいつも通り修業があって、争奪戦があるのだ
「名前…さん…拙者は、バジル、です」
『なに度肝抜かれてんだよチビ。分かってるってバジルな、バージール、』
くしゃ、と頭を撫でてやる。やめてくださいと言ってきたが、抵抗はされないから満更でもないんだろう
『明日の対決は?』
「…霧の守護者同士の対決です。まだ沢田殿も会えてないみたいですが、、」
『へーじゃああの委員長さんよりとっておきの切り札って奴だろ。家光さんは会ってるだろうし』
「!!、そうですね…!親方様が選んだお方―心配する必要もありません!」
『うわ、お前マジ家光さんのこと好きだなあ…妬くわー』
「?、名前さんも好きですよ?」
『うん、知ってる。さー風呂入って寝るぞ』
「はい!」
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