なんとか間に合って、綱吉くんの所へと走れば、殺気が彼らを支配している所だった。

あろうことかヴァリアーのみなさんが集合しているではないか。これはやばいと家光さんに伝えようとしたが、その必要はなかったらしい


「待てXANXUS、そこまでだ」


「!」


「ここからはオレが取り仕切らせてもらう」



「家光…!」


「て…てめー何しに」


「XANXUS、お前の部下は門外顧問であるこのオレに剣を向けるのか」


ピリ―家光さんとザンザスとの間に凄まじい殺気が張り巡る。こういうときばかりはやはり家光さんはすごい人だ。しかし、あの銀髪、もといスクアーロが余計な言葉を紡ぎだした


「今さら口出すんじゃねーぞ家光!!逃げ回るしか能のない腰抜けが!!」


「なにを!」
『ッチ……』


「待てバジル、名前。オレは逃げていたんじゃない、9代目からの回答を待っていたのだ。オレは近ごろのおまえ達のやり方とそれを容認している9代目に疑問を持ってな、9代目に異義申し立ての質問状を送っていた。そしてその回答ととれる勅命が今届いた」


さすが9代目からの勅命となると、ザンザス達も黙って話を聞く態勢をとった。
ただ、綱吉くんは違うようだ。この世界がさっぱりな彼には無理もないだろう。


「何の話かさっぱりわかんないよ〜っつーかなんで父さんが…!?」


「門外顧問―それが家光のボンゴレでの役職だ。ボンゴレであってボンゴレでないもの、平常時には部外者でありながらファミリーの非常時においてボスに次ぐ権限を発動できる実質No.2だ」


「な!?父さんがNo.2!?」


何を言ってるんだと驚きまくっている綱吉くんに、俺が説明を付け足した


『そして門外顧問は後継者選びにおいてボスと対等の決定権を持っている。つまりは綱吉くん、ボンゴレリングの半分であるハーフボンゴレリングを後継者に授けられる権限ってこと』


「ボンゴレリングの半分って…」


おいおいそれもですか、
気持ちが顔に出ていたのか、リボーンさんが説明してくれた


「言わなかったか?7種類あるハーフボンゴレリングはそれだけではただのカケラにすぎねーんだ。対となる2つが揃ってはじめて後継者の証であるボンゴレリングになるんだぞ」


「それでこんな変な形なんだ」


「逆に言えば2つ揃わなければ後継者にはなれねーんだ。ボスと門外顧問が別々の後継者を選ぶなんてめったにあることじゃないけどな」


「沢田殿、これが9代目からの勅命です」


説明に区切りがついたところでバジルがそれを綱吉くんへ持っていく。


「?、ちょくめい…?―――!死ぬ気の炎!?」


「それは9代目の死炎印。まちがいない、本物の勅命だね」


紙から出た炎――死炎印、ヴァリアーの術士は何を疑ってか馬鹿なことをほざいたが偽物を渡すわけがない。

不正なんて卑怯な真似は間に合っている。


「わっ、イタリア語で書いてある。読めないよ〜〜」


「フフ、要約するとこう書いてある―――」

―今まで自分は後継者にふさわしいのは家光の息子である沢田綱吉だと考えて、そのように仕向けてきた。

だが最近、死期が近いせいか私の直感は冴え渡り、他によりふさわしい後継者をみつけるに至った。

我が息子、XANXUSである。彼こそが真に10代目にふさわしい―


「なぁっ!?あの人9代目の息子なの?」


『………』


―だがこの変更に不服な者もいるだろう。現に家光はXANXUSへのリングの継承を拒んだ。かといって私はファミリー同士の無益な抗争に突入することを望まない。

そこで皆が納得するボンゴレ公認の決闘をここに開始する――


「つまりこーいうこった……」



‘同じ種類のリングを持つ者同士の1対1のガチンコ勝負だ’


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