「死ぬ気丸?」


「ええ、死ぬ気になる錠剤アイテムです。親方様が拙者専用に作ってくれたんですよ。死ぬ気弾より死ぬ気度は少し落ちるんですけどね」


「また親方様か…バジル君の話には必ず出てくるよね」


『なあ綱吉くん、親方様って家――』


「もうすぐツナも会えるからな」


「う…うん…。苗字さん…??」


『い、いやー親方様が綱吉くん家にいるのが新鮮でねー』


「は、はぁ…?」


家光さんだよと言おうとしたらリボーンさんに銃口を向けられた。しかもバジルにも見えないように。この人本気だ。すべらなかった俺の口に感謝しないと。ただ隠す必要もないと思うんだけどなあ――と、そうこう考えてるうちに、綱吉くん家に到着した


「ただい…」


「おかえり〜!!」


『「ゲッ」』


「と…父さん!」
『(綱吉くんとかぶった…)』

「めずらしく起きてんだ…どっかでかけんの?」


「ああ、招いてない客が思ったより早く来ちまったらしい」


その言葉に、綱吉くんを除いた俺達に緊張が走る。


「本当か家光」


「本国にいるオレの影からの情報だ。間違いない」


「にしても早すぎるぞ」


『リボーンさんの言うとおりです。でもまさか、リングのこと―』


「ああ、俺もこうも早く見破られるとは想定外だった。考えられるとすればザンザスの超直感……」


「??、な…何の話…?」


「ヴァリアーが日本に上陸したらしい」


「なっ!例のおっかない連中が〜〜〜!??………!つーか?何で?父さんが……!?」


お前も超直感とやらはねーのかよ、と思わずにはいられない鈍感っぷり。普通、少し考えれば親方様は家光さんだと分かるはずだ。


「名前、顔に出すな。いいか、オレは守護者全員の安全の確認を兼ね状況を伝えにいく。手伝え、もちろんバジルもだ」


「はいっお供します親方様!」

『はいはい行きゃいいんですよね…』


「!!ええ!?おやかたさま………?」


「はい」
『そろそろ綱吉くんうぜーわ』


「……父さん?」


「なんだ?」


「親方様?」


「親方様」


「うそーー!?そんな……だって……」


余程驚いたのか、へなへなと腰の力が抜けていた。相手はあのザンザスなのだからこの調子は如何なものか。


「ツナ、今は時間がない。後でゆっくり説明する。とりあえずこのことは母さんにはナイショだぞ。男と男の約束……な!」


「なぁちょっ……」


納得いかない、とでも言ったふうに綱吉くんが話し掛けようとするけれど、家光さんは切り替えて、つらつらと説明を始める。


「敵の先行隊はレヴィ・ア・タン雷撃隊。奴はこちらの雷のハーフボンゴレリングを奪いにくる。しかし雷の守護者はあまりに未熟で心配だ。他の守護者にもコンタクトがとれ次第救援にいかせるが時間がかかるだろう。お前には直接雷の守護者の元へ保護に行ってほしい」


「そ…そんな…」


「いくぞバジル、名前」


「はい」


『わかりました。じゃあ綱吉くん頑張れ、また後でな』


まあ俺達が間に合うよう頑張るだけだ――


門外顧問の見せ所だな。


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