「申っっっし訳ございませんっっっした!!」


絨毯を敷いているものの、額にあたるそれは痛かった。


「もういい─うるさい」


「……ごめんなさい」


ゆっくり頭を上げて、不機嫌な彼を見れば、背中を向け布団をかけ直している。どうしてこんなことになったかというと──
昨晩、ヤることヤってしまったのだ。さらには俺が攻めるという最悪な事態にまで発展してしまった。勘違いしないで欲しいのは決して恭弥さんの上に立とうなんて思ってはいないこと。ただあの時の苦しげな顔に優越感が芽生えたのは本当だ。それで調子に乗った俺のせいで恭弥さんは腰を痛めた。だから謝っている


「今何時、」


「えっ…あ、もうすぐ9時です」


「初めてだよ、遅刻したの」


「う………すいません」


「早く制服取ってきて」


「は、はい」


日曜だろ、なんて台詞は学校大好き人間なこの人には関係ない。腰大丈夫なのか。


「あと、」


「…?」


「この僕を抱いたんだ。責任取りなよ」


「あ、あはは、ですよねえ……」


「ただ、僕のものになるなら話は別だ」


なんだって。
制服を取りに行こうとした体は、意思に沿ってまた恭弥さんのところへ向きを変えた。さっきと違って彼は此方を見つめている。心なしか調子に乗ってないだろうか。昨日喘いでたくせに。
されど一線を越えてしまった俺に拒否権などなかった。


「はあ…──解りました、委員長」


「そう、じゃあ僕は着替えたら帰るよ」


「え…、学校は…?」


「休もうかな」


「ほ、ほんとすいません…」


そんなこんなで、俺は恭弥さんのものになりました。

さて、これらすべてが彼の計画通りだったと知るのはいつになるのか───








おわり。
Thank you very much !


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