「あの、恭弥さん、」
「何?」
「いえ、…美味しいですか」
「まあまあかな」
「そうですか」
これ、群れてませんか?
とはやはり聞けなかった。とにかくツッコミ所満載である。俺は後悔した。ハンバーグを作れと言われた辺りから察するべきだったと。じゃなきゃ誰が好き好んで恭弥さんと食事しなければならない。まるで最後の晩餐だ。ハンバーグが。
「食べないの、」
「いや、食べますけど…その、恭弥さんがまだ食べてらっしゃるので…」
「馬鹿は痛い目見るよ」
「な、、」
「間違っても僕が名前意外と群れることはない」
「…は?」
今、なんて言いましたかこの人。自ら群れています宣言をしなかっただろうか。さっきまで聞こうか聞くまいか悩んでいたのに、無意味じゃないか。
明日は嵐だなあ。
つまり俺は彼に気に入られていると?しかし彼の‘お気に入り’とはリボーンさんのような対等に手合わせが出来る強い人であって決して群れることではない。つまり、なんだ、
「俺は群れていいってことですか」
「僕はさっきからそう言ってるんだけど。もちろん僕以外と群れたらどうなるか…分かってるだろうね」
「は、はい…─ん?ちょっと待ってください」
「何、まだあるの、」
「えっと、だから、俺が群れていいんじゃなくて、俺は恭弥さんとしか群…仲良くしてはいけない、んですか?」
「だったら?」
「いえ、恐縮です。」
やっと話を理解した。まとめると俺は彼以外と群れてはいけないそうだ。端から風紀委員は群れを禁じられてはいるが、嗚呼、頭痛がする。もしかして束縛されてますかね?
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