「あ!!いばるん!!おはよ!!!」


「馬鹿が!!誰がいばるんだ!!」


キーッと仔犬が威嚇するように口をいの形にして怒鳴ってきたいばるん。それと動きを合わせるように銀色のポニーテールが揺れる。朝から元気がいい奴だなあ


「いばるーん、ミラちゃんより俺に付きまとったほうが楽しいよ!忠実な子は毎晩可愛がってあげるし気持ち良くしてあげる」


「い、いいいいらん!!それに俺は付きまとってなどいない!!お守りしているのだ!!」


ふん、と彼の癖でもあるのか、両腕を組んで鼻を鳴らす。正直な話、いばるんがミラちゃんの役に立っている所を見たことがない。ただの自己満足なのでは、と思うのだけれど。


「じゃあ俺、ミラちゃんに悪戯しちゃおーっと」


「な、、、」


「あっはは、俺に付き纏わないとねえ?」


「き、汚いぞみょうじ!!」


「ではでは、もうすぐ予鈴ですので」


ばいばい、といばるんを置き去りにして教室まで走った。彼のことだからこれから俺を意識してくれるだろう。そのうちジェラシーとか感じてくれたりしてね。いばるんにも春がくる。なーんちゃって



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