やっぱお前ってかわいいんだな




あれから数日が経った。
マドンナちゃんはあんなに意気込んでいたにも関わらず、あれ以来伊達に話しかけようともしない。
きっと前回の失敗を気にしてるんだろうな…と少しだけ心配していた松田だったが、消灯時間を過ぎたあたりで届いた『集合』というメッセージに「マジかよ…」と癖毛を掻き回した。

集合って言ったってどこにだよ…マァ喫煙所だろうけど。何で毎回テキトーなメッセージしか送れねぇんだ。
そんな文句をブツブツ呟きながら、廊下に教官の姿がないことを確認して部屋を飛び出した。



「何だよ急に呼び出して。それにお前メッセージがテキトーすぎて、」
「重大任務よ」

文句を言う松田をピシャリと制したなまえは、パーカーのポケットから取り出したタバコに火をつけた。
風呂上がりの化粧を落とした顔は案外幼かった。そのチグハグさに少しだけ面を食らって、思わずマジマジと幼く整った顔を眺める。

「…なに?」
「イヤ、スッピンだと結構ガキっぽいんだなと」
「喧嘩売ってんの」
「や、でもそんな変わってねぇわ…やっぱお前ってかわいいんだな」
「…バッカじゃないの」

多少幼くはなるが、その美貌は衰えることはなかった。素材がいいんだろうな。松田の純粋な感想に、なまえは怒ったようにそっぽを向いて鼻を鳴らす。
それが照れ≠セと分かる程度には、松田は彼女の人となりを理解できるようになってきた。
タバコの火にボヤリと照らされた耳が薄らと赤く染まっているのだから。

「それで、何が重大任務だって?」

自分のタバコに火をつけた松田の問いに、なまえは「…え、っと」と口篭ってから仕切り直しだという風に咳払いをした。

「明日の午後から明後日の夕方まで泊まりがけの訓練があるの」
「は?」

突拍子もないことを言い出したなまえに、ポロリと灰を零した。
何で知ってんだ。もしかしてコイツ、学校の偉い人間の身内かなんかなのか…?
松田の杞憂とは裏腹に、「教官室で先生たちが話してるのを盗み聞いたの」とドヤ顔でなまえは答えた。

「…何かやらかしたのか?」
「何で?」
「だって、普通教官室なんて行かねーだろ。やらかした時以外」
「馬鹿ね。授業で分からなかったことを聞きに行っただけ。アンタと一緒にしないでよね」

さも当然のようにそう言われ、松田に衝撃が走る。
そんなこと、やったことも考えたこともなかったからだ。
──コイツ、真面目か? 松田はまた目の前の女のことが分からなくなった。

いつもにこにこして皆からマドンナちゃんと呼ばれる女。
人の弱みにつけこんで脅迫してくる女。
好きな男の前では真っ赤に固まってドジを踏む不器用な女。
ストイックに成績トップを維持しようとする真面目な女。

その全てが一人を示す言葉なのだ。混乱しない訳がない。
目を白黒させる松田に「何よ」と眉を顰めたマドンナちゃんは「…マァいいわ。どうせ失礼なこと考えてんでしょ」とツンケンしながら重大任務≠フ内容を明かすのだった。

明日の午後から丸一日、隣の県にある訓練所で泊まりがけの訓練がある。
班は六人。いつも組んでいる班ではなく、各々好きな人間と組んでいい。
任務の内容までは不明。
ただ、明日の午前中は班編成及び作戦会議が開かれるのだという。

「班編成してスグに泊まりがけの訓練って急すぎんだろ」
「臨機応変な対応が求められてるんでしょ、たぶん」
「それで?」
「明日の午前中、班編成があるの」
「…だから?」
「私と伊達くん、それと陣平は確定ね。後の三人は誰でもいいわ」
「待て。ソレ俺がやんなきゃいけねぇのか?」

大真面目な顔で言うなまえに再び衝撃が走った。
エ、俺がお前に声掛けなきゃいけねぇの。絶対他の奴らから注目されんじゃん…ヤなんだけど。
狼狽える松田になまえはドヤ顔で「私に伊達くんを誘えると思う?」と告げた。

目を瞑って想像する。
真っ赤になりながら意味のわからない言葉をモゴモゴ言って伊達からキョトンとされる女の図が一瞬で頭を過ぎった。

「…無理だな」
「でしょう? だからお願い」
「お願いする態度じゃねぇ」

バニラの香りがする煙を吐き出しながら、尚もドヤ顔で胸を張る女の頭を軽く小突いた。



△▽



「本日の午後より泊まりがけの訓練を行う」

翌日朝一番。訓練場に集められた松田は、ザワつく同期たちを尻目に「やっぱりか…」と遠い目をした。
これから地獄の班編成が待っているからだ。

「今から自由に六人の班編成を組んでもらう。男女混合も可。内容は護衛任務訓練となる。班の中から一人護衛される人間を選び…二日間隣県の訓練場で…俺たち教官から護衛される人間を守り…」

教官の言葉はマイクを通しているにも関わらず途切れ途切れにしか聞こえない。
何故なら、自由に六人の班編成∞男女混合も可∞泊まりがけ≠ニいうワードに集められたほぼ全員が興奮状態になっているからだ。

「俺絶対マドンナちゃんと同じ班がいい」
「ぼ、ボクも…」
「待て待てお前はマドンナちゃんの足引っ張るだけだやめとけ」
「アタシ萩原くんと…」
「諸伏くん…」
「松田…」
「降゛谷゛く゛ん゛」
「マ゛ト゛ン゛ナ゛ち゛ゃ゛ん゛」

最後の二人は絶対に廣瀬と芹沢だ。見なくても分かる。
とにかく、一部を除いて訓練場はパニック状態だ。
しかし、教官の「黙れ! 黙らないヤツは護衛訓練に行かせずに地獄の座学だ!」という大声に訓練場はシィン…と静まり返った。地獄≠ニいうワードが怖すぎたし誰も座学など受けたくなかったので。

生徒たちはお行儀よく休め≠フ姿勢で教官の顔色を窺う。
ボクら、騒いだことなんてないですよ? の顔である。

そこからはただひたすら教官の有難いお話を聞く時間だ。
任務の詳細な内容、注意事項、達成条件、スコアの取り方云々。

それらを聞き流しながら、松田は脳内でこれからの作戦を練る。
護衛訓練のではない。今から行われる班編成の作戦だ。
先程のパニック状態から考えるに、「班編成スタート」の合図と共にマドンナちゃんは大勢の男子生徒から囲まれるだろう。
自分だってそうだ。きっと自分を好いてくれている女子生徒たちに囲まれる未来が見えている。
傲慢でもなんでもない。自分が周りからどう思われているかなどとっくに理解しているのだ。
だからこそ、一番になまえに声をかけるのは嫌だった。だってガラじゃないし普通に恥ずかしい。

チラ、と斜め後ろを見る。
不安そうな顔のマドンナちゃんと目が合った。

「(…んな顔すんなって……)」

ガシガシ癖毛を掻き回して深いため息を吐いた。
松田はどうも彼女の情けない顔に弱かった。いつもの貼り付けた笑顔は苦手だが、まだそっちの方がマシだ。なんなら、彼女の松田だけに見せる自信満々の勝ち気な顔が一番気が安らぐのだ。
眉毛をヘナヘナにして怖気付く姿は、正直見ていて心が苦しくなる。調子が狂うのだ。

──分かったよ。やってやるよ。任せとけ。だから、そんな顔すんな。
松田はもう一度ため息を吐くと、「ッシ!」と自分に気合いを入れるのだった。



△▽



「よ、よろしくね、だだ伊達くん」
「おう。よろしくな」
「マママドンナちゃんよろしくね! オレ絶対マドンナちゃんのこと守るから!」
「芹沢うっさい。降谷くん! 頑張ろうね!」
「あ、ああ…よろしく廣瀬さん」

「ハハ…すげぇメンバーになっちまった…」

松田は集まった五人を見ながら無意識に流れた額の汗を拭った。
無事、班編成が終わったのである。

松田の予想通り、教官の「班編成開始」の合図と共にあっという間にマドンナちゃんは男子生徒たちに囲まれた。
しかし、予想と違ったのは誰もが「どうする」「誰から声かける?」「え、お前から行けよそして振られてこい」とマドンナちゃんを囲んでモジモジしだしたのだ。

少し離れたところからその様子を確認した松田は、マドンナちゃんよりも先に伊達を確保することにした。頼れる兄貴分の伊達は男子人気がとても高いからだ。
松田のことを大好きな女子生徒や萩原から「まつだくん…」「松田ぁ」「陣平ちゃぁん」と声をかけられそうになったが、上手くかい潜りながら伊達に声をかけた。

「班長、俺と組もうぜ」
「あ? あぁ、いいけどよ」
「じゃ端の方に大人しく立っててくれ! 他のメンバー見つけてくっから」
「応」

とりあえず一人。目論見通り伊達をゲットした松田は、続いてマドンナちゃんを取り囲む男子生徒の肉壁を掻き分けて。

「オイ、一緒に組むぞ!」

と華奢な腕を掴むことに成功した。

ちなみに松田がマドンナちゃんの腕を掴んだ瞬間の男子生徒たちは、
「エッ松田!?」
「誰て!?」
「松田だよ! まさかの松田が行った!」
「勝てねぇ!」
「待て待て見えん」
「松田の野郎マドンナちゃんの腕を握ってやがる」
「穢れるやめろ」
「マ゛ト゛ン゛ナ゛ち゛ゃ゛ん゛」
と正に阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。

さて、マドンナちゃんを回収した松田が伊達のところに戻ると、「(´・ω・`)」という顔をした降谷がポツネンと松田の横に立っていた。

「どうしたんだよゼロ」
「余ったんだと」
「は?」

降谷の代わりに伊達がヤレヤレ顔で答えた。
いつも通り大好きな諸伏と組もうと思った降谷だったが、ガチ恋勢がとても多く人気な諸伏はあっという間に女子生徒たちに囲まれてしまった。
それだけではなく、
「諸伏くん、アタシと…」
「待って諸伏くん、わたしと組んでくれないかな?」
「は? 誰がアンタみたいなブスと組みたいわけ?」
「カマトトぶってんじゃねーよ!」
「降谷くんから推し変した人達に言われましても」
と、諸伏を囲んで地獄のキャットファイトがはじまってしまったのだ。
ガチ恋勢が本当に怖いという廣瀬の情報は間違っていなかった。

仕方なく諸伏を諦めた降谷は、次に萩原に声をかけようとした。
しかし萩原も、
「俺と組みたい子は手ェ上げて!」
「「「はぁい!」」」
「じゃあ俺にジャンケンで勝った子と組むね! はい、じゃーんけーん…」
と、萩原大好きっ子たちを集めてジャンケン大会をしていた。萩原研二という奴は本当に悪趣味なオトコなのだ。

萩原を諦めざるを得なくなってしまった降谷は、一匹狼気質な松田なら残っているはず…と松田を探した。しかし、予想に反して松田はどこにも見当たらず(その頃松田はマドンナちゃんを囲む肉壁の真ん中にいた)、そこそこ話したことのある男子たちに声をかけても、
「えっ、オレたち降谷の足引っ張っちゃうよ…」
「プレッシャーがエグい」
と、丁重にお断りをされてしまった。

そして完全にしょぼくれ顔になってしまった降谷を見かねた伊達が「俺たちと組むか?」と声をかけたのである。伊達は松田の言いつけ通り端の方で大人しくしていたので、降谷からは見つけられなかったのだ。

ちなみに、降谷のことを好きな女の子たちももちろんたくさんいるのだが、降谷大好きっ子たちのモットーは降谷くんの学校生活を見守り隊≠ネので、決して自分たちから話しかけることはない。
あらゆる人たちに振られてションボリする降谷を
「あらあら」
「かわゆい」
と五十メートル離れたところからアルカイックスマイルを浮かべながら見守っていた。


さてこれで四人が揃った。残すは二人である。
あとは適当に二人見つけるだけで良くなったのだが、ここで大きな問題が生じた。
伊達、松田、降谷、マドンナちゃん。この四人を見た周りが一気に怖気付いてしまったのだ。
全員有名人。しかも男女の成績トップが揃ってしまったのだから。

そのため、マドンナちゃんを諦めきれずに追いかけてきた男子たちは、

「あそこの班ヤベェ」
「え、お前行く?」
「ムリムリムリ! 絶対オレ悪目立ちする」
「逆に同じ班員にならない方が幸せかも」
「絶対降谷と比べられちゃうよぉ…」

と尻込みし、松田を追いかけてきた女子たちも、

「イヤ無理でしょ」
「あの子の隣に行ったら更にブスに見えちゃう」
「引き立て役二日間はキツすぎる」
「おっぱいで勝負……できないわダメだ詰んだ」
「ちょっとメイク直してきていい?」
「直しても勝てないから無駄な努力やめな」

と完敗のポーズで去っていくのだった。

…とマァこのような惨状を引き起こしてしまった。常人なら仕方の無いことである。
つまりこの状況で四人の輪に入ることが出来るのは、よっぽどの自信家もしくは。

「「いーれーて!」」

芹沢と廣瀬よっぽどのバカしかいないのである。
芹沢と廣瀬がまるきりアホの顔をしながらてこてこと輪の中に入ってきたのだ。

「マドンナ協会会長としてオレはこの二日間マドンナちゃんを守り通す…!」
「降谷ファンクラブ会長として推しと親友をくっつけて感謝感謝ハッピースマイル…!」

というアホみたいな野望を掲げて。



△▽



「あー…じゃあ、班長は俺ってことでいいのか?」
「ヨッ! 伊達班長! ハハ、オレずっと伊達のこと班長って呼びたかったんだよなぁ。ネ、マドンナちゃん」
「う、うん。だ、伊達班長…」
「あ゛ぁ゛マドンナちゃん、か゛わ゛い゛い゛」
「うるせぇよ追い出すぞ芹沢」

班編成も無事終わり。作戦会議の時間である。
どの班も訓練所の至る所にホワイトボードをガラゴロ持ってきて、午後からの訓練の作戦を練っている。

松田たちの班──伊達班は、その名の通り班長の伊達を中心として輪になって座っていた。
ちなみに班長を決める際、最後まで芹沢が「班長はマドンナちゃん以外認めないデモ運動」を行ったが、「私も、班長は伊達くんの方がいいな」というマドンナちゃんの鶴の一声で「だよな。オレもずっとそう思ってたンダ! ウン」と見事な掌返しをキメたのだった。

さて本題、作戦会議だ。
ここで本訓練内容をおさらいしておこう。

【護衛任務訓練】
班の中から護衛される人間を一人選ぶ。
隣県にある東京ドーム十個分の広さを誇る訓練場にて、ペイント弾を持った教官たちから丸一日護衛するのがミッションだ。
採点方法は百点満点の減点式。
ペイント弾が当たる箇所や当たった数によってスコアが決まる。
ちなみに護衛される人間に少しでも当たれば即ゲームオーバー。
つまり、ハイスコアを取るためには全員無傷で訓練を終えなくてはいけない。
教官曰く、歴代の最高スコアは九十三点であるため、満点を取るのはほぼ絶望的だ。

「でもさァ、オレたちなら満点イケるんじゃねーか? ホラ、首席が二人もいるんだし」
「芹沢黙んなさいよ。アンタが足引っ張るんだから」
「あんだと!?」
「まぁまぁ、廣瀬も芹沢も落ち着けって」

ヘラヘラする芹沢に噛み付く廣瀬を制した伊達は「どうすっか…」とヤレヤレ顔で項垂れた。
マドンナちゃんに夢を見すぎている芹沢と、そんな芹沢にマドンナちゃんの親友マウントを取る廣瀬。
この二人の相性は最悪だった。
しかし伊達は、普段から問題児たちを束ねる中で培ったスキル・はんちょうを最大限生かし、「とりあえず、誰を護衛するか決めるぞ」と議論を誘導するのだった。

「マドンナちゃん一択だろJK」
「えっ私?」
「だってお姫様役はマドンナちゃんしかいないって! オレは騎士─ナイト─としてキミを守るから…サ」
「芹沢スマンが彼女は僕と一緒に索敵をしてもらいたいんだが…」
「はにゃ?」

精一杯のキメ顔でマドンナちゃんに語りかけた芹沢をぶった切ったのは、今まで黙っていた我らが首席・降谷だった。
当然である。トップの機動力を持つ人間は、守られるよりも守る方になった方がチームのためになるのだ。

「そうだな。お前は降谷とバディを組んで最前線でチームを引っ張ってくれ」
「わ、わかった…」

降谷の提案を採用した伊達の言葉に、なまえは「イヤです。伊達くんとバディを組みたいです」という言葉をグッと飲み込んで頷いた。
好きな人には逆らえない女なのだ。

「俺は班長として司令を出せる位置に着こう…残るは芹沢、廣瀬、松田だが…」
「先生、アタシには荷が重いでーす」
「先生、ボクもイザとなったら逃げれませーん」

伊達の発言にアホの顔をした二人が同時に手を挙げた。
護衛されるべき人間もイザという時に自分の身を守れる程度の力がないといけないのだ。
成績は悪くはない二人だったが、チームの要を務めるには少々役不足だった。

二人の発言に「それもそうか」と頷いた伊達が最後の一人──松田に視線を向けた。

「え、俺!?」
「しかいないでしょ」
「頼んだぞ、今日からお前は警察学校のエレン・イェーガーだ」
「ウケる。芹沢上手いこと言うね」

重要な役目を逃れたアホ二人がここぞとばかりに松田を煽る。
警察学校の百四期生ということで、彼らは某青年漫画ネタが大好きなのだ。

「待ってオレそしたらリヴァイの位置行きたい」
「バカね。精々アンタは次列五・伝達よ」
「ハ? 何お前オレが裏切ると思ってんの?」
「裏切んないでよねライナー」

ケラケラ笑う廣瀬に首を傾げた降谷が「ライナーって誰だ?」と松田の肩を叩いた。

「ゼロ今は黙ってくれ」
「降谷くんこそ兵長ポジションが相応しいわ」
「バカ降谷は初列索敵班だってさっきエルヴィンが言ってただろ」
「死んじゃうじゃん」
「僕死ぬのか…?」
「だぁぁ! うるせぇ! 今度漫画貸してやっから!」

天然砲をぶちかます降谷にとうとう松田がキレた。
そのまま呆れた目でコチラを見下ろすエルヴィン──伊達に「もういいよ俺がエレンで」と告げる。

前列・索敵 降谷/なまえ
中列・司令 伊達
中列・待機 松田
後列・荷物 芹沢/廣瀬

こうして、伊達班の配置及び役割は決まった。
作戦名は目指そう巨大樹の森≠セ。





▽最高の班に所属した女
 伊達班長って呼べる喜びを噛み締めている。何とか戦果をあげて「お前おもしれぇ女だな」って言ってもらお。

▽エレン
 今回一番頑張った男。マドンナちゃんからちっちゃい声で「やるじゃん」って言われて満更でもない気分。

▽仲間はずれにされた男
 誰も仲間に入れてくれなくて一瞬「僕って人望ないのかな」って落ち込んだ。後に松田から漫画を借りてドハマリすることになる。

▽ガチ恋勢に囲まれた男
 視界の端で親友が仲間になりたそうにこっちを見ていた気がする。気付いたら男子一人女子五人の班になってて素で「やれやれ」って言った。

▽悪趣味な男
 親友に振られたので悪魔のジャンケン大会を開いた。最終的にはジャンケンに勝った女の子と負けた女の子によるキャットファイト(殴り合い)になったけど「みんなやめなよぉ」しか言わなかった。本当に悪趣味な男である。

▽エルヴィン
 普段から問題児を束ねているから何とか正気を保てているけど正直もう逃げ出したい。

▽アホ一号
 愛しのマドンナちゃんと同じ班になれたのが嬉しすぎて堪らない。新しい情報を仕入れて協会メンバーに報告する大事な役割を担っている。

▽アホ二号
 愛しの降谷くんと以下略。降谷くんの学校生活を見守り隊のメンバーとは死ぬほど仲が悪い。親友と降谷をくっつけ隊なので。

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