短編 | ナノ
ヤキモチ
『このあとすぐ、感興戦隊Eコレンジャー!チャンネルはこのまま★』
ぴっ
『関東地方では晴れ、ところにより…』
ぴっ
『ブルー、飛べっ!』
ぴっ
『――では銃を持った男が立て篭もり、』
ぴっ
『……桃子、俺――』
ぴっ
『概ね晴れるでしょう』
「さーくーや、くん?」
「何か?」
「どうして朔哉君は俺がチャンネルをEコレンジャーに合わせるとすぐリモコンを構えるの?」
「さあ」
「さあ、じゃありません」
「録画は?」
「もちろんしてある」
「じゃあ朝飯、手伝って」
「無理」
「………」
諦めたようにため息を吐くと、朔哉は台所へ歩き出した。
が、何故か平岡も後をついてくる。
「……見ればいいでしょ」
「んー、朔哉に妬いてもらえるのは嬉しいけど、後で見る」
「………な…っ!」
「妬いてたろ、テレビに」
君の無自覚なヤキモチが幸せで幸せで、
俺達はきっと来週も同じことをするんだろう
(甘い甘いチョコレートにもにた幸せに、感謝)
‐END‐
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