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七夕(オーフェン・マジオー) 旧拍手 [ 147/196 ]


オーフェンたちは旅の途中で大きな笹を見つけた。


「何だ、ありゃ」
「え!? 知らないんですか!!?」
「何だよ。何かの呪いか」
「違いますよ!……まあ似てなくもないけど」



マジクは七夕の説明をしてやった。





「え〜とたしか、愛し合う二人は結婚したら毎日仕事を怠けて遊びほうけていて、そこに神様が怒って二人を引き離すんです。二人の間には天の川っていう川があるから会いに行けなくなってしまい、でも可愛そうに思った神様が一年に一度だけ二人を会わせてあげるんです」
「それと笹に何の因果があるんだよ」
「え〜……わかりませんけど、笹に願い事を書いた短冊を吊すと願いが叶うんだそうです」
「ふーん」



そこでマジクは空を見あげて、残念そうにため息を吐く。




「でも、この天気じゃ無理そうですね」
「なんでだ?」
「雨が降ると二人は会えないんだそうです」




オーフェンは空を見あげた。空からは無数の雨糸が落ちてくる。

おそらく明日まで晴れないだろう。





「まあ、迷信ですから……ってお師様!?」





オーフェンは小走りにどこかへ消えてしまい、帰ってきたときには小さな紙袋を抱えていた。




「気休めだけど、書いてみるか?」
「――はい!!」





二人が何の願いを書いたのか。それはまあ、秘密ということで

―END―


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