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プロポーズ(シオライ+フェリライ?) [ 81/196 ]
「「結婚しよう」」
「は?」
ライナは自分の耳を疑った。
なんせそのプロポーズ(?)のことばを言った人物はフェリスとシオンだったのだ。冗談としか思えないし、本気だなんて思いたくない。だが、どうも本気らしい。
「私のような超絶美人がお前のような色情狂に結婚を申し込んでやっているんだぞ。断れば首が空を飛ぶのは世界の常識だな」
そう、フェリスは淡々と言ってのけた。
「俺は王だからな。逃げたら城に監禁。安心しろ。玩具は腐るほどある」
まあそんなことある訳ないがな、なんて言ってしまう自信はどこからくるのか。
とりあえず、二人は脅迫していた。
「どっちもヤダ」
「ライナ、俺と結婚したら三食昼寝つきだぞ」
「……」
ライナ、ちょっと揺らぐ。
「何を言っている。男同士で結婚して楽に暮らせる訳がない。ライナ、私と結婚すれば毎日団子さえ作ればあとは寝ていていい」
「……」
団子か。ちょっと楽しかったし、あとは寝てられるなら…
「決めた! フェリスと結婚する」
「む。ではこれを着ろ」
そう言ってフェリスが差し出した服は妙にひらひらしていて…
「ああ。──ってドレスじゃねーか、コレ!」
ピンクのフリルがついたドレスだった。
当然、着ようとしないライナだったが……
「なんだ。一度やると言ったことをやらない気か」
フェリスの剣が首筋に当たっていて、着ざるを得ない。
「ほい、団子」
「うむ。働いたあとの団子はうまいな」
「いやー、ライナのドレスは良かったな。次はどうやって着させるか♪」
シオンは上機嫌だった。
「シオン。一つ忠告しておく」
フェリスは淡々と団子を食べながらつぶやいた。
「ライナは私のものだ」
「え?」
シオン・アスタール、新たなライバル発見か?
end
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