版権 | ナノ
想いよ、届け(銀魂・銀土) [ 6/196 ]

今何してる?不意にそんなメールを送りたくなった。


今は講義中。生徒数の多い講義だったから教室も広い。その広い教室に、しかしぎゅうぎゅうに押し込まれた俺達は先生の退屈な話に耳を傾けているわけだけど。
俺は結構真面目なもので、なんと先生の話をきちんとノートにとっている。板書だけでなく口頭で済ませた補足説明もちゃんと。


退屈だから。
……そう。退屈だから。

だって今は、隣に恋人つまり土方がいないわけで。土方はといえば隣の建物で別の講義中なわけで。せっかく同じ大学に入ったのに別の講義とるなんて信じらんねーって感じだけど。
まあ学科が違うし仕方ないわけだけど。

俺が土方を恋しいと思っている何十分の一でもいいから、アイツも俺を思い出していればいいのに、なんて思いながら携帯を弄る。


(今、何してる?)

携帯を持つ手が少し、緊張で震えた。



(俺はね、お前のこと考えてたよ)



送信ボタンを押しながら、「俺も」なんて返事が返ってくればいいのにと思った。








想いよ、届け
(そしてどうか同じ想いを返してください)


2009.01.10




[*prev] [next#]
top
TOPへ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -