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ひとまず、手を繋いで歩こうか(水火)-4- [ 21/196 ]
「センパイ……」
状況を整理しよう。
雨が降ったので火神を家に呼んだ。
家族は外出中でしばらく帰ってこない。
理性の糸が切れないよう、火神からは距離をおいた。
火神に押し倒されてキスを迫られた。
触れれば、きっと拒まれるのは自分だ。
そう思うと怖くなって火神を突き放した。
けれど……火神は泣いた。
声をあげて泣くのではなく、静かに涙を零す様子を見て、思う。勘違いじゃない。勘違いでもいい。少なくとも今の火神にとってその思いは本物で、自分にとってもそうだ。
いつか火神がこの思いを勘違いだと思っても、自分が拒絶されれば済む話なのだ。
……いや、そんなことは言い訳に過ぎない。
ただ、水戸部は火神が欲しいと思った。それだけのことだ。
そっと火神を押し倒す。
涙に濡れた目元にキスをすると少ししょっぱかった。
‐おまけ‐
朝に見た夢のことを話しました。
「……へ?…………ンな夢見たのかよ……」
(こくり)
「……俺がその…女役?」
(こくり)
「…………あー、別にそれでもいいけど。俺がアンタをヤるなんて……想像できないし」
「…………」
「だけどとりあえず…………………………………今度の日曜、どっか行こーぜ」
(こくり)
初デートまで数日となりました。
‐END‐
水無月さんの誕生日プレゼントとして書かせて頂きました、初水火!
かーなーり駄文の上ぐだぐだです
すみません……
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