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十人十色の告白模様(罪花罰・桔蘭) [ 168/196 ]



初めてできた親友はちょっと変わっていた。
……ちょっとどころじゃないか。



「桔梗様、どうかしましたか?」

見上げると蘭君がこちらを見ていた。
……僕もこのぐらい背が高かったらいいのになあ、という思いは悔しいから絶対口にしない。

しかし同級生を『様』付けってどうなんだろう。


僕の周りには変な人ばかりいて、蘭君もやっぱりその変な人だったりする。
ドがつくほどの『エム』ってやつで、つまり痛いことが気持ちイイっていう不思議な人なのだ。



「ねえ、蘭君」


僕にその快感を理解することはできない。
僕に彼を気持ち悪いと言うことはできない(だって大事な友達だから)

ただ、やっぱり口にしておきたかった。



「君が傷付くのは見たくない」



たとえそれが彼の自慰行為なのだとしても、彼が傷付く姿を見たくないと思ってしまうんだ。

だって……友達だもんね?

(今はただ、それだけ)




‐END‐


2008.11.06

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