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4周年記念(シオライ) [ 96/196 ]
「寒い」
「毛布ね。ほら、腹冷やすなよ」
「……ん」
「うん、おやすみ」
ライナが目を閉じたのを見て、そのまま仕事に向かおうとするシオンだったが……
服の裾が掴まれていることに気付いた。
「どうした?」
「……枕」
「枕?」
しかしライナの頭の下にはちゃんと枕があって……それじゃあどういうことだろう?寝ぼけているのか?
そのままぐいっとベッドへ引き寄せられる。
「ライナ?」
「ん…………」
あれ?これってもしかしてもしなくても逆だよな?なんで俺が押し倒されてるんだ?
ライナにのしかかられながら冷や汗をかくシオンだったが、上からはやがてすやすやと寝息が聞こえてきた。
「……枕が俺じゃないと眠れない、なんてことないよなあ。お前に限って」
苦笑してライナの髪を撫でる。安心しきった寝顔。
仕事は、今日は休みでいいかな。
‐END‐
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