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ヨン竹シリーズ‐6‐ [ 187/196 ]
言葉が欲しい。
言葉が足りない。
態度だけでなくて、確かな確信を含んだ言葉が欲しい。
自信はあるけど不安なのは、悔しいことに本当だ。
「竹中さん」
名前を呼べばそれだけで幸せになるなんて、中学生の初恋のようなことを考えてしまう。
おれがこんな、幸せな気持ちになるのは貴方だけなのに。
ゆらゆらと、いつまでもギリギリの所を保っているこの関係は、正直どう転ぶのかわからなくなってきた。
竹中は自分のことを好きなのか?本当に…?
自信なんてもの、本当はなくて
ただ、ドロドロとした自分が居る。
必要な物はただ一つ、
貴方の言葉。
「少佐?」
うたた寝をしていた竹中がぱちりと目を覚ます。
「あ、すみません。起こしてしまいましたか?」
何事もなかったように返せば、竹中は不思議祖に首をかしげながらも首を振る。
「いや、ちょっと嫌な夢を見ていたところだから丁度良かった」
「そうですか」
ふと、幸福の中に潜む、
囁き
壊したくない
壊す気などない
だけど、その一方で
壊してしまえたらどんなにいいだろうか
その笑みは自分以外にも向けられる。それなら、いっそ憎まれた方がいい。
自分だけのものに…
「竹中さん」
世界が、音を立てて崩れていくのがわかった。
―続―
裏始動…です。たぶん(¨;)
さて…どうなるのか(考えとけよ)
私の裏に期待しちゃいけませんよ♪あー、マガでもなく企画でもなく裏書くのって…かなり久しぶりな気が…
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