ダメダメ戦隊 | ナノ 第14話 悪役の秘密*





※この先破廉恥な文章が続きます。苦手な方は引き返しましょう






熱い。
脳が焼き切れてしまうんじゃないかと思う。ひどく熱く、思考に靄がかかる。
ひんやりとした手が頬に触れる。冷たくて、気持ち良い。その手の持主こそが自分にこの熱を強いているのだけれど。

「玄也……」

少し、いつもよりうわずった声で士郎が自分を呼ぶ。頬に触れていたはずの手はいつの間にか後頭部に回されていて、少し力をこめて彼の方に引き寄せられる。

「んぐ……っ」

そのせいで『それ』が喉を突き上げる。むせ返りそうになりながらも、どうにか歯を立てずに済んだ。あまり美味しいとはいえないそれに必死で舌を這わせる。だが、無言で引き離された。
許してもらえるのだろうか。少しホッとして顔を上げる。
瞬間、目の前に白い何かが飛び散った。
それが精液だと理解するのには時間がかかった。理解する直前に先日友人に借りたアダルトDVDで女優が顔に精液をかけられていたのを思い出す。たしかそれを男優が「顔射」だと言っていたっけ。
顔に付着したものの気持ち悪さに眉をひそめる。シャツの袖で乱暴に拭う。

「お前、ガンシャすんなよ」
「…………」

とりあえず覚えたての単語で文句を言ってやったが効果はなさそうだった。反省した様子なんて微塵も見せずに士郎は玄也にキスをしてきた。

「ん……ふぅ」

逃れようともがくが肩をしっかりとつかまれて逃げられない。合わさった唇の隙間からぬるりとした舌が潜り込んでくる。最初は気持ち悪いと思っていたのに、今ではどうだろう。やわらかなそれに自分の舌を絡め取られる。どこへ逃げようと執拗に追ってくるそれは優しく、時折乱暴に口内を蹂躙する。
ようやく解放され、息を整える。少し冷静さを取り戻した頭で考える。

なんでコイツは怒ってるんだろう?

士郎は傍目には普段と変わりない表情で、だけど幼馴染の玄也にはすぐにわかる苛立った表情で、いつの間にか玄也の腕をネクタイで縛っていた。
それ俺のネクタイ、とか。シワになる、とか。文句を言おうと思ったけど士郎の表情が少し怖くてやめた。
士郎の制服は全く乱れていないというのに、玄也はというとかろうじて上半身にワイシャツをまとっているだけだった。それはひどく…間抜けで恥ずかしくて逃げたくてたまらないのに、逃がしてもらえない。

「ふぁ」

いつの間に用意したのか、ローションらしきもので濡れた指が狭間に触れる。それだけで期待したように震える自身に、恥ずかしくてたまらなくなる。

「やだ……ここ、おくじょ…」
「今更だな」

そうだ……こんな……屋上なんかでやってしまえばアイツらが来るかもしれない。それでこんな場面で見られたら…………リーダーの威厳と言うものが…!

「ひっ」

つ…と指が埋め込まれる。1本だというのにひどい圧迫感で、知らず、涙が溢れた。
もう、ヤダ。中をぐちぐちとかき回される度に甘い声がもれる。男のくせに気持ち悪い。けれど指が内壁を抉ると身体が疼いた。
早く。早く、指を増やして、もっとぐちゃぐちゃにかき回して欲しい。このまま熱に狂ってしまいたい。そう思うのに、何故か士郎は指を抜いてしまう。

「しろ…ぉ」
「欲しいか?」
「ん…」

何度も首を縦に振ると、士郎は少し意地悪そうに笑った。

「じゃあ、自分でやってみろ」
士郎は玄也を拘束していたネクタイを外すと、今度は耳元で囁いた。

「玄也が、俺の名前を呼びながら、自分で慣らしたら許すから」



- 33 -


[*前] | [次#]
ページ:


TOPへ
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -