ダメダメ戦隊 | ナノ 第13話 英雄の欠席-2-


保護者を待たせているということもありホームルームはすぐに終わった。帰り支度を終わらせた碧はすぐに立ち上がると、保護者たちが立っている壁際へと向かった。
――ほとんどが女性の中、そんなこと気にした様子もなく一人で立っている福島蒼のもとに。




   ***


「なんで来たの」
「ああ」
「ね、なんで?」
「お前さ、一昨日プリント落としただろ」
「……あ」


そういえば、授業参観のお知らせ、なくしたんだっけ……


「あれを津田が目ざとく見つけて、『よし、授業参観だ!』っていう展開」


その場面は容易に浮かんだ。
でも、敵の基地を探しに行かなきゃいけないのに……それよりこっちを優先して、来てくれたんだ。


「……ありがと」



不思議なくらい素直に、そう言えた。




「それ、津田に言ったら」
「うん…………………あれ?」


そこで、ようやく気付く。ここには蒼しかいないということに。
紅たちはどこだろう?
もしかして、さっきの言葉は嘘で、これは蒼の独断なのだろうか。
もしかして、彼は単に中学校に来たかっただけで、つまり……



「よらないでこのロリコン!」
「……は?」











昇降口で変質者と間違えられて教師に捕まっている紅たちを見つけ、蒼の変態疑惑が消えるまでもう少しかかるのでしたとさ。







「あいつらも来てるけど先生に捕まったって言えばいいでしょ!」
「……説明面倒で」


‐end‐


――Next オマケ

- 31 -


[*前] | [次#]
ページ:


TOPへ
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -