ダメダメ戦隊 | ナノ
第11話 英雄の日常-2‐
「またなー」
あいつ結局何しに学校に来たんだろう。
ホームルームが終わった途端に教室を後にする太陽に、クラスメイトたちはそんなことを思ったとか。
放課後。いつもの公園に、太陽はやってきた。
既に3人の人間がやってきていた。それが福島蒼と綾小路碧と草島桃介だと気付くと、太陽は大きく手を振った。
「おそくなった!」
「いいわよ、どうせアイツまだだし」
「そうね」
アイツというのは太陽がこのEコレンジャーに入るきっかけになった人物でもある。リーダーの津田紅。
「みんな、敵だ!」
遅れて現れた紅が叫ぶ。
「現れたわね――悪魔」
「ちょっとお、人の言おうとしてたセリフ取らないでよ!」
「ふん、ヒロインは私なのよ!!」
「オカマのヒロインなんて願い下げだわ!」
「覚悟しろアクマ!!」
「……しかし、あいつらはどうしてカラスを悪魔扱いできるんだろうな」
ぼそりと呟いた蒼の声は、誰にも届いていなかった。
これが彼の日常。
きっかけは紅のくれた昼ごはんだったのだが、今ではすべてが運命だったように思える。
毎日が楽しくて、
正義のために戦えて、
自分の存在全てを認めてくれる仲間たちがいて、
これが彼の日常。
ああ、時間が巻き戻せなくてよかった、なんて彼が思っているのかどうかは分からない。
それでも彼は毎日をただただ幸福そうに過ごしている。
それがEコイエローである。
―END―
次回予告
玄哉「一人、敵の本拠地に乗り込むオレンジだったが、そこで敵に捕まってしまう。俺たちは間に合うのか!?――次回、『敵、少年、仲間』みんな見てくれよな!」
士郎「よし、よく読めたな(玄哉の頭を撫でながら飴を渡す)」
橙悟「……30回もダメ出ししてたらどんな馬鹿でも少しは良くなるでしょうが。ていうか嘘の予告はやめてくれます?」
灰那「そうそう次回は私と紫杏のラブラブデートなんだから」
紫杏「もっと違うわ!!」
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