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よん






「それじゃあ、行ってきます」

「珍しいね、どっか行くの?」

「うん、ナオさんのところに行こうと思って」

「…ん?」


悟飯のセリフに疑問符を飛ばす。
あいつ、今ナオさんのところに行くっつった?なんでまた……はッ。

ピカーン。どこぞの平成のシャーロック・ホームズのように閃いた私。
なんほどなるほど?つまり?そーいうことだよね!?

あのベジットだけじゃなくて悟飯も実はナオさんにほの字だったなんて、お姉ちゃんびっくり。
ていうか、このまま行けばベジットさんだけじゃなくて悟飯からも解放される日は近いんじゃなかろうか!!?

あのヤンデレる日々から…!放たれる…!私が!
嬉しさのあまり感涙。今の感動を誰かに伝えたくて、伝えたすぎて私はカメハウスに向かって空を飛んだのだった。





「悟飯とベジットがぁ?」


事の顛末をクリリンさんに話すと、心底意味がわからんと言いたげにしかめっ面をされてしまった。なんでよ。なんでそんな反応されなきゃいけないのさ。


「いやだって、よく考えてみろよ。あのベジットと悟飯だぞ?」

「私もそう思ったけど、あの様子じゃ本気でナオさんにほの字なんだって!これであの2人から開放されるって思ったら応援するしかないよね!」

「いやだって…」

「いいじゃないか、ほっときゃ。そもそも、あいつらもいい歳こいてシュエに付き纏うなんて不愉快以外の言葉が見つからないよ」

「あはは…」

「あんたもだよ、シュエ。なぁなぁにはぐらかすからあいつらが付け上がるんだ」

「でも18号さん、こうしてベジットさんと悟飯に春が来たんだよ!私としては全力で応援したいじゃない!」

「はぁ、あんたって子は…」

「まぁまぁ、18号さん。これがシュエのいいところでもあるんだし」

「兄貴…!」


なんかクリリンさんがものっそいかっこいい事言ってる。
よじよじと膝に登ってきたマーロンちゃんを抱っこしながら生暖かい目でクリリンさんを見つめた。


「私としては2人ともナオさんとこ行ってくれれば御の字とか思ってるんだけど」

「鬼かよ」

「ナオさんとくっつける大作戦しようと思って色々聞きこみ調査とかしたんだけどね、どうも私ナオさんに嫌われているようなそうじゃないような感じなんだよね…」

「嫌われる?お前が?」

「お前が?の意味がよくわからないけど、まぁ、うん。別に私がナオさんに何かをしたわけじゃないけど、なんか怖がられてるんだよね」


私としてはぜひとも仲良くしたい案件ではあるのだけど、こうも拒否られると難しいよねぇ。


「………」

「?18号さん、どうかした?」

「…いや、何でもないよ」


えー…その意味深の沈黙やめてほしいんだけど…
美人の思案顔って結構怖いんだぞ。






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