散文的な何か
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*表記=アンハッピーエンド等ご注意を。
マカと僕(ソウルイーター)
2009/08/26
「…あ、あのね、マカ。僕ね、えっと、その…」
「ん?なぁにクロナ」
「…えっとね、マカ…その、」
上手く言葉が出せない僕にマカは、はいどうぞと甘い香りがするクッキーを差し出してくれた。チョコチップ入りで、マカが僕のために作ってくれたのだと猫のお姉さんが言う。
「…あ、ありがとう…」
「どういたしまして」
一口、口にして美味しいと言うと良かったとふんわり笑うから、僕は余計に声に出したい言葉を伝える事が出来なくて、もどかしくて喉と心臓の辺りがいがいがして気持ちが悪い。
(…可愛すぎてどう接したら良いか分からないよ)
「…じゃなくて」
「ん?」
「あのね、えっと、僕マカの事が好き、だ、よ?」
「うん、私もクロナが好きだよ。だって友達だもん」
「えっと、マカ、そうじゃなくて…」
「ブレアもマカとクロナがだーいすき!だよぉ〜!」
「ありがと、ブレア。私はパパの事は大っっ嫌いだけどね!」
「もう〜マカ〜。パパさん泣いちゃうよお?」
「そ、そうだよマカ」
ああ僕の今世紀最大の告白と革命が。またラグナロクに怒られちゃうよ。
「あ、あの僕帰るね…」
「え、何で?午後から皆も来るからさ、一緒にお昼ご飯食べようよ」
「……僕で、良いの?」
「ん?クロナだから良いんでしょ」
伸ばされる白いてのひら。ぎゅっと軽く握るとマカは優しく笑うから、僕の心臓の辺りがふわふわ揺れる。
(…どう接したら良いか分からないよ)
「クロナ」
まあ良いか。
僕はマカが好き。マカも僕が好き。皆もマカが好き。皆も僕の友達。
だから良いや。
でも嬉しすぎてどう接したら良いか分からないよ。
(ああなんて幸せな悩み)
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